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暖房が効いたコンビニの冷蔵商品棚、なぜ扉がないのに冷えてる?

2018/11/06 12:51 ウェザーニュース

日頃、何気なく使っているコンビニ。温度管理が必要なサンドイッチやおにぎりなどの商品棚に扉がないのは不思議ではありませんか? 実はエアカーテンが扉の役目を果たしているのです。

いまやエアカーテンは、コンビニだけではなく、スーパー、デパート、レストラン、ホテルなど、私たちの身近な場所で用いられています。

ショーケース内のエアカーテンの仕組み

コンビニのサンドイッチやおにぎり、飲料、生鮮食品などを陳列する棚。冷蔵機能を有していて、お客さんが手軽に商品を手に取れるように、扉のないオープン形式が増えています。これを「多段形オープンショーケース」と言います。

これからの季節、暖房が効いた店内では、ショーケース内の冷気が逃げて、エネルギー効率が悪そうに見えますよね。ところがショーケース内では冷気の循環気流が“エアカーテン”を生み出し、外気を遮断することで効率よく温度管理をしているというのです。

多段形オープンショーケースの構造について、一般社団法人日本冷凍空調工業会に取材しました。
「冷却器を通過して作られた冷気は、ダクト内を通って背面から天井を経由して、上部の吹出口から下部に向けて吹き出し、下部吸入口で冷気を回収します。これにより、ケース開口部に気流が発生します。この気流がエアカーテンで、外気の侵入を防ぎ、庫内の冷却を保っているのです。

また、ホコリなどの侵入も防ぐので、食品の衛生面で安全性を高めることにも役立っています。人がケース内の商品を取り出すとき、エアカーテンは乱れますが、すぐに冷気の循環は復活します。エアカーテンには一重、二重、三重の種別があり、ショーケースの棚の数や陳列商品によって使い分けられています」(日本冷凍空調工業会)

低い温度設定の平形オープンショーケース

このほかコンビニには、商品を四方から取り出せる平形(ボックス型)オープンショーケースもあります。

多段形オープンショーケースでは、庫内の温度は8℃~15℃に保たれていますが、平形ショーケースの場合は4℃~-15℃が一般的で、こちらは冷凍食品などを陳列するため、より低い温度設定になっています。
冷気は空気より重たいため下部に滞留します。機種によっては、その性質を利用して冷気をケース内に行き渡らせる方式などもあります。

品質管理・省エネに効果大

コンビニやスーパーの店舗の中で最も電力を消費する機器は冷凍・冷蔵器であり、ショーケースの冷気漏洩をおさえるエアカーテンは、冷蔵効率を高めてくれます。また、店内の暖房ロスを軽減し、省エネ対策にも役立っているのです。

ふだん気にせず買い物をしていましたが、商品の鮮度を保持してくれる“見えない働き者”を少し気にかけてみませんか。