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【週刊地震情報】東北の沖で震度3以上の地震多発

2018/10/28 12:35 ウェザーニュース

日本域の最近一週間の地震回数は先週やや少なめ。一方で震度3以上の回数は9回と多くなりました。(10月22日~27日の集計)

東北の沖で震度3以上の地震多発

 最近1週間で9回発生した地震のうち、4回は東北の沖で発生しました。

 最も強いものは26日3時36分頃に発生した宮城県沖M5.7の地震で、石巻市や名取市、一関市などで震度4を観測しています。宮城県沖を震源とする地震としては、2016年11月12日に発生したM5.9以来の規模です。

 東日本大震災の余震域で3年前の2015年にはM6.8と大きな地震も発生しています。人間の尺度で考えると、発生から「7年も」経った地震ですが、地球規模の尺度から見れば「7年しか」経っていない地震。頻度は低くなっているものの、大きな揺れに備える必要があることに変化はありません。

ギリシャの沖合でM6.8 微小な津波発生

アメリカ地質調査所の地震マップ
 アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上は4回発生しています。そのうち3回はカナダの沖合でわずか40分余りの間に発生した地震で、最大のものはM6.8を観測。陸地からやや離れていたこともあり、大きな被害は発生していません。

 もうひとつは26日(金)にギリシャの沖合で発生したM6.8の地震。こちらも震源が海上であったため、揺れによる大きな被害は報告されませんでした。また、地震によって微小な津波が発生し、ギリシャやイタリアの沿岸部で10cm程度の潮位の変化を観測しています。

 ギリシャ周辺はアフリカプレートとユーラシアプレートの境界付近に位置することから、過去にも大きな地震が度々発生しています。今回の震源近くでも1983年にはM7.0の地震が発生しました。1953年にはM7近い地震が立て続けに発生し、1000人近い死者を出たこともあります。ヨーロッパの中ではイタリアと同様、地震被害の多い国なのです。