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★11月の天体イベント★秋の夜長に楽しめるイベントが盛りだくさん!

2018/11/05 17:42 ウェザーニュース

夜の時間が長くなり、煌々と輝く星空を愛でるのに絶好の季節がやってきました。
11月の天体イベントは、流星群や月と惑星の接近など、天体イベントが盛りだくさんです!

おうし座北・南流星群が極大

14日(水)4時頃 西の空(東京)
11月上旬から中旬頃、おうし座南・おうし座北流星群の活動が極大となります。はっきりとした極大のない流星群ですが、南群は5日頃、北群は13日頃が極大とみられています。

2つの群を合計しても1時間あたり最大で10個ほどの小規模ですが、火球の割合が高いため、明るいものを目にできれば印象に残る流星群です。新月を迎える8日前後の期間は月明かりの影響がほとんどないという点では好条件なので、星座巡りの合間に飛ぶ火球にも期待です。

月と土星が接近

11日(日)18時頃 南西の空(東京)
11月11日(日)の夕方から宵、南西の空でやや細い月と土星が接近して見えます。

土星は低空のため、天体望遠鏡で観察するのには適さないですが、、南の空に見えている火星と一緒に観察してみると良さそうです。次回の接近は12月9日です。

月と火星が接近

16日(金)21時頃 南西〜西の空(東京)
11月16日の夕方から深夜にかけて、南から南西の空で上弦過ぎの月と火星が接近して見えます。

7月31日の火星の地球最接近から3か月半ほど経過し、火星の見かけの大きさは最大時に比べて半分以下になりました。

模様を見るのは難しいですが、次に同程度の大きさに見えるのは約1年半後までチャンスがありません。天体望遠鏡があればぜひご覧ください。次回の接近は12月15日です。

しし座流星群が極大

18日(日)4時頃 東の空(東京)
17日深夜から18日明け方にかけて、しし座流星群の活動が極大となります。予測極大時刻は18日朝8時頃。

月は18日0時頃に沈むため、月明かりの影響はほとんどありません。近年の活動はあまり活発ではないため、多くても1時間あたり5個程度となります。観測される際は、防寒の準備をお忘れなく。

秋の一等星「フォーマルハウト」

16日(金)19時頃 南の空(東京)
秋の星座の1等星は、1等星がたくさんある夏の星座に比べ、みなみのうお座の「フォーマルハウト」ただ一つです。

フォーマルハウトの東京での南中高度は25度ほどと、さほど高くはありませんが、周囲に明るい星がないためよく目立っています。そして、ぽつんと輝くその姿は「秋のひとつ星」とも呼ばれています。

少々寂しいイメージの呼び名ではありますが、今年は南の空に火星も加わり、秋の夜空に彩りをそえています。

11月中旬の東京では、フォーマルハウトは19時頃に南中します。

11月の初め頃、火星はフォーマルハウトの右上の方に見えていますが、星座の中をどんどん東に移動していき、12月上旬にはフォーマルハウトとほぼ同じ頃に南中するようになります。

11月の満月はビーバームーン

11月は23日14時39分に満月を迎えます。

アメリカの先住民は季節を把握するために、各月に見られる満月に名前をつけていました。11月は、ネイティブアメリカンがビーバーを捕まえるワナを仕掛ける時期という説と、ビーバーが冬の為のダム作りを始める時期という2つの説からビーバーと名づけられたとか。同じまるい月でも、季節感が感じられますね。

参考資料など

『天文年鑑(2018)』誠文堂新光社
『月刊星ナビ(2018年11月)』アストロアーツ
国立天文台「ほしぞら情報」https://www.nao.ac.jp/astro/sky/