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童謡「紅葉(もみじ)」の舞台はどこ? 見頃は11月初旬!

2018/10/30 07:16 ウェザーニュース

山々が紅葉で彩られる時季になりました。

♪秋の夕日に照る山もみじ~

童謡『紅葉(もみじ)』のフレーズは誰もが知っていますが、美しい錦秋の景色を想起させるこの曲の舞台はいったいどこなのでしょうか?

作詞をしたのは長野県豊田村出身の国文学者・高野辰之(1876~1947)で、『故郷』、『朧月夜』、『春の小川』などの小学唱歌の作詞で知られます。高野の出身地に建つ高野辰之記念館に問い合わせました。

今はなき信越本線の旧・熊ノ平駅

「確かな文献はありませんが、辰之のご子息の正巳さんが晩年に読売新聞の取材に応じ、“この歌の舞台は旧・熊ノ平駅周辺の碓氷峠の風景です。親父がはっきり申していました”と述べています。

辰之の作品には子どもの頃に過ごした信州の自然を織り込んだものが多く、同時に故郷の豊田のもみじの風景も脳裏に浮かべていたのかもしれません」(高野辰之記念館職員・佐藤宏臣さん)

高野辰之は信越本線で東京と郷里の信州を往復していました。碓氷峠区間(横川~軽井沢)は峠の急勾配を克服するために、横川駅から「アプト式」というレールシステムが導入され、汽車はのこぎりの歯のような形状のラックレールに機関車のギアを噛ませてゆっくりと進みます。
現在は「アプトの道」として遊歩道になっている碓氷峠区間
旧・熊ノ平駅(標高686m)は碓氷峠区間で唯一の平坦な場所にあり、上下線の列車が待ち合わせをする駅でした。辰之はそんなスローな旅の車窓から秋の景色を堪能し、作詞の想を得たのかもしれません。

現在は遊歩道「アプトの道」に

1997年に長野新幹線(北陸新幹線)が高崎駅から長野駅まで開業したのに伴い、信越本線の横川~軽井沢駅間は廃止になりました。現在、横川~熊ノ平間5.9kmは廃線遊歩道「アプトの道」として、人気を呼んでいます。

紅葉の見ごろは11月初旬

一日の最低気温が8℃以下の日が続くと木々は色づき始め、5℃以下になると紅葉が一気に進み、日中と夜の温度差が大きいほど美しい色を発するといわれています。
碓氷峠の紅葉とめがね橋
群馬県安中市の商工観光課によると、「紅葉の見頃は11月初旬。一帯は、モミジ、カエデ、ケヤキなどが多く、まさに童謡で歌われているように赤や黄色の風景が楽しめます。めがね橋(レンガ造りのアーチ式鉄道橋)あたりからの景色がおすすめです」。