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カボチャの"種"には驚くべき栄養素が

2018/11/01 14:03 ウェザーニュース

カボチャを調理するとき、大量に出る種はたいてい捨ててしまいます。しかし、種はとても栄養があり、ちょっと工夫するだけでおいしく食べることができるのです。その調理法を管理栄養士の柴田聡美先生に聞きました。

カボチャの種には驚くべき栄養素が

「カボチャの種には、ビタミンA(β-カロテン)、C、E、B、たんぱく質、ミネラル(亜鉛、マグネシウム、カリウム、鉄)、食物繊維、不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸、α-リノレン酸)などが含まれています。その豊富な栄養素から、漢方の世界では『南瓜仁(ナンカンニン)』という低血圧の改善や回虫駆除の漢方薬として知られています。また、ドイツでは食薬としてペポカボチャの種が食べられています」(柴田先生)

今までカボチャの種はただの厄介者として扱われてきましたが、こんなに栄養価が高いとは意外です。しかし、殻が硬くて処理が大変です。どう調理すればいいのでしょうか。

煎ると香ばしい香りが食欲をそそる

「確かに生は殻が硬くて食べられそうにありませんが、実は乾燥させてからフライパンで煎ると煎り大豆のような香ばしい香りがして、しかも殻ごと食べられるようになります」(柴田先生)

落花生のように殻をむいて食べるのではなく、殻ごと食べられるとは驚きです。

「作り方は簡単です。カボチャの種はわたを取り除いてよく洗い、3日ほど天日干しするか、電子レンジに10分程度かけて乾燥させます。その後、オリーブオイルをひいたフライパンで弱火できつね色になるまで炒めます」(柴田先生)
「最後に塩を軽く振ればおいしいおやつになります。ちょうど煎り大豆に味が似ていますが、ほんのり甘みも感じられてとてもおいしいです」(柴田先生)

種を乾燥させてストック!

「種は乾燥させておけばストックすることができます。これから湿度が下がって天日干しにはよい気候になります。種をネットなどに入れて乾燥させ、冷蔵庫でストックしておきましょう。適当な量になったら作るとよいですよ。

ただ植物の種には、摂りすぎは良くないとされるリノール酸、オレイン酸がたくさん含まれています。おいしいからといって食べすぎには注意しましょう」(柴田先生)

カボチャは、実だけでなく種にも豊富な栄養素が含まれています。これからは種もおいしくいただくようにしましょう。

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