気圧が低下すると自律神経が刺激される
「子どものぜん息の原因は主にアレルギーですが、大人のぜん息の原因は運動、喫煙、ストレスなど様々です。いずれの場合も、台風の接近や前線通過など気圧の変化が引き金になって発作を起こすことがあります」と語るのはウェザーニューズ気象病顧問アドバイザー・愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生です。
佐藤先生によると、気圧のセンサーは内耳の中の前庭(ぜんてい)にあるといいます。前庭は平衡感覚をつかさどる器官ですが、同時に気圧の変化を感知しているのです。
「気圧の変化に敏感な人は、気圧が低下すると自律神経が刺激されます。自律神経は呼吸器や循環器などの働きをコントロールしているので、気管支ぜん息の持病がある人は台風の接近や前線通過などで気圧が下がるとぜん息発作を起こすことがあるのです」(佐藤先生)
佐藤先生によると、気圧のセンサーは内耳の中の前庭(ぜんてい)にあるといいます。前庭は平衡感覚をつかさどる器官ですが、同時に気圧の変化を感知しているのです。
「気圧の変化に敏感な人は、気圧が低下すると自律神経が刺激されます。自律神経は呼吸器や循環器などの働きをコントロールしているので、気管支ぜん息の持病がある人は台風の接近や前線通過などで気圧が下がるとぜん息発作を起こすことがあるのです」(佐藤先生)
ぜん息発作を和らげる対策
台風がくるたびにぜん息発作を起こすような人はどうしたらいいのでしょうか。
「気圧を調節できる高気圧チェンバーという装置がありますが、台風が通過するまでそこに入っているわけにはいかないでしょう。対策としては、気圧センサーがある耳(内耳の奥にある前庭)に専用の耳栓をする、くるくる耳マッサージを行う(イラスト参照)、酔い止め薬を服用するといった方法があります。これらの対策でぜん息発作を和らげる可能性があります」(佐藤先生)
耳栓は気圧の変化を和らげる効果があります。耳のマッサージは、耳の血流を良くして内耳の気圧センサーや自律神経を整えるためです。酔い止め薬は平衡感覚をつかさどる内耳の前庭に働きますが、前庭は気圧センサーの働きもしているので効果が期待できるというのです。
「私の患者さんで偏頭痛と気管支ぜん息の両方を持っている人がいます。偏頭痛は台風がかなり遠くにある頃から起こりますが、ぜん息発作は台風が接近したり通過後に起こるといいます」(佐藤先生)
台風接近は止められませんが、対策をとればぜん息発作を和らげられるかもしれません。ぜひ試してみてください。
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「気圧を調節できる高気圧チェンバーという装置がありますが、台風が通過するまでそこに入っているわけにはいかないでしょう。対策としては、気圧センサーがある耳(内耳の奥にある前庭)に専用の耳栓をする、くるくる耳マッサージを行う(イラスト参照)、酔い止め薬を服用するといった方法があります。これらの対策でぜん息発作を和らげる可能性があります」(佐藤先生)
耳栓は気圧の変化を和らげる効果があります。耳のマッサージは、耳の血流を良くして内耳の気圧センサーや自律神経を整えるためです。酔い止め薬は平衡感覚をつかさどる内耳の前庭に働きますが、前庭は気圧センサーの働きもしているので効果が期待できるというのです。
「私の患者さんで偏頭痛と気管支ぜん息の両方を持っている人がいます。偏頭痛は台風がかなり遠くにある頃から起こりますが、ぜん息発作は台風が接近したり通過後に起こるといいます」(佐藤先生)
台風接近は止められませんが、対策をとればぜん息発作を和らげられるかもしれません。ぜひ試してみてください。
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