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大型で強い台風24号 東北・北海道は暴風雨に警戒

2018/10/01 06:07 ウェザーニュース

10月1日(月)5時現在、大型で強い台風24号(チャーミー)は、岩手県一関市付近を北東に時速85kmで進んでいます。東北地方では雨風が非常に強くなっているところがあります。
今後台風は太平洋に抜けて、早ければ昼過ぎにも北海道の沖で温帯低気圧に変わる見込みです。

▼台風24号 10月1日(月) 6時推定
 存在地域   岩手県釜石市付近
 大きさ階級  大型
 強さ階級   強い
 移動     北東 85 km/h
 中心気圧   970 hPa
 最大風速   35 m/s
 最大瞬間風速 50 m/s
>> 最新の台風情報

台風は上陸したことで勢力を落としつつありますが、0時には強風域が拡大し、再び「大型」となりました。これは、台風が徐々に温帯低気圧の性質を帯び始めたためです。温帯低気圧の性質をもつと、中心から離れたところでも風が強く吹きます。

▼主な地点の最大瞬間風速
(1日 0時から5時の間)
 八王子 45.6 m/s
 銚子  42.0 m/s
 河口湖 41.9 m/s
 小名浜 41.5 m/s
 千葉  41.1 m/s
 東京  39.3 m/s

局地的な強雨、広範囲での強風に警戒

西日本から東日本では、雨風のピークは既に越えました。ただ、鉄道などは安全確認のために始発の繰り下げなどが生じています。出勤、通学前に、交通情報をお確かめください。

東北地方では朝のうち、局地的に非常に激しい雨が降るところがあり、風も強い状況が続きます。可能であれば、外出は遅めの時間が良さそうです。

北海道では、各地で本降りの雨となっていますが、台風の進路に近い道南や道東では、風も次第に強まりますのでご注意ください。

>> 最新の雨雲レーダー
>> 都道府県ごとの詳しい影響〔会員メニュー〕

衛星画像で振り返る台風24号

※ページ内で再生が出来ない場合は、https://youtu.be/pOmwZG3TxaEからご覧ください。

台風24号は9月21日(金)にマリアナ諸島で発生した後、2日後の23日(日)には非常に強い勢力にまで発達しました。25日(火)にはフィリピンの東で猛烈な勢力にまで発達し、28日(金)頃にかけては沖縄の南でほとんど場所を変えずに停滞しました。この間、勢力は若干落としたものの、強風域の半径は広がり「大型」の台風となりました。

29日(土)は、沖縄本島の西から北へ、ゆっくりと向きを変えながら移動して、沖縄本島に暴風雨や高潮の被害をもたらしました。スピードが遅かったことも災いして、沖縄本島は丸一日、暴風域の中に入ることになりました。

30日(日)は徐々にスピードを上げながら九州の南を北東進し、大型ではなくなったものの、宮崎県などに激しい暴風雨をもたらしました。四国の沖を通過しても勢力は衰えず、非常に強い勢力のまま、20時頃に和歌山県田辺市付近へと上陸しました。

上陸後は徐々に勢力を落としましたが、10月1日0時には強風域が拡大し、再び「大型」となりました。これは、台風が徐々に温帯低気圧の性質を帯び始めたためです。温帯低気圧の性質をもつと、中心から離れたところでも風が強く吹き、関東などで記録的な暴風を観測したところもありました。
この画像はちょうど台風24号が和歌山県田辺市付近へ上陸したときのものです。

台風の周囲に放射状の縞模様に見える雲が現れています。これは「トランスバースライン」と呼ばれるものです。トランスバースラインは、ジェット気流に沿って現れることが多い雲ですが、台風の周囲でもしばしば見かけられます。台風の上空では中心から風が外側に吹き出しており、その風に沿うように現れるといわれています。

台風の名前

台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。
台風24号のチャーミー(Trami)は、ベトナムが提案した名称で、バラ科の花の名前です。