月はマイナス12.7等星
天文学でいうと、満月の明るさはマイナス12.7等星です。太陽のマイナス26.7等星よりだいぶ落ちますが、太陽を除いて全天で最も明るい恒星シリウスのマイナス1.46等星より約3万倍も明るいのです。
「〜等星」と言われても、天文ファンでなければよくわからないかもしれません。私たちに馴染みのある言い方に置き換えると、満月は約0.25lx(ルクス・照度)になります。0.25lxとは、およそ20m先に置いた100ワットの白熱電球に照らされる明るさになります。
中国の故事「月光読書」
中国の故事に「月光読書(げっこうどくしょ)」があります。南北朝の時代に南斎(なんせい・479〜502年)の江泌(こうひ)は若いころ貧乏で、昼間は「敷き藁」を切る仕事で生計を立て、夜は書物を読んでいました。しかし、明かりを買う金がないので、月の光が移るのにしたがい、本を手にして屋根に上がったといいます。「蛍の光、窓の雪」のような話です。
明るい月の下なら本も読めそうです。しかし、満月の光は0.25lxですが、半月(上弦・下弦)になるとその10%ほどしかありません。これでは読書どころではなさそうです。ちなみに、読書に最適な照度は300〜500lxといわれています。
かつての平安貴族は満月の夜は朝まで宴に興じたといいます。満月の日は夜に月を眺めてみませんか。
明るい月の下なら本も読めそうです。しかし、満月の光は0.25lxですが、半月(上弦・下弦)になるとその10%ほどしかありません。これでは読書どころではなさそうです。ちなみに、読書に最適な照度は300〜500lxといわれています。
かつての平安貴族は満月の夜は朝まで宴に興じたといいます。満月の日は夜に月を眺めてみませんか。
参考資料など
TOSHIBA「明るさの定義と単位」