facebook line twitter mail

竜巻の前兆現象や、身を守る方法は?

2019/03/15 12:05 ウェザーニュース

テレビなどで警報音が鳴り、「竜巻注意情報、○○県○○部、竜巻など突風のおそれ。安全確保を」といったテロップが流れることがあります。竜巻にはどのような前兆現象があり、どう身を守れば良いのでしょうか。

竜巻の前兆と接近のサイン

新潟県新発田市(2018年8月1日10:57)
竜巻が目の前に迫るまでに、いくつかの前兆現象が起こります。

【竜巻が遠くにある時】
・積乱雲が回転している
・雷鳴が聞こえる
・空が急に暗くなる

【竜巻が近づいている時】
・雹が降ってくる
・冷たい風が吹く
・草むらや土のにおいがする

【竜巻が目の前に迫っている時】
・漏斗雲(上の画像のような雲)が見え、ゴーッという音がする
・耳鳴りがする(気圧の変化)
・物(小石や木片など)が飛んでくる

竜巻から身を守る方法

竜巻が目の前に迫ってきたら大変危険です。アメリカのオクラホマ州など竜巻多発地帯では竜巻シェルターを設置している家が少なくありません。

竜巻はスケールにもよりますが、幅数十m、長さ数kmにわたり、すべてを破壊するようなパワーがあるので、直ちに次のように命を守る行動を取ってください。

【屋内にいる場合】
・窓やドア、外壁から離れる。竜巻の移動速度は速く、窓のそばで竜巻を見続けるのは大変危険。
・家の一階で中心部に近い、窓のない部屋(トイレや風呂場など)や地下室に駆け込む
・浴槽や机の下など頑丈な物の陰に入り、両腕で頭と首を覆って守る

【屋外にいる場合】
・コンクリート製などの頑丈な屋内に駆け込む
・駆け込める屋内がない場合は、頑丈な構造物のそばにうずくまったり、側溝などに伏せる
・車庫や物置、プレハブ、車の中への避難は避ける(竜巻に持って行かれてしまう)

年間60件前後の竜巻が発生

気象庁の「竜巻等の突風データベース」によると、2017年は約60件の竜巻等(ダウンバーストを含む)が報告され、2018年もすでに約40件が報告されています。

実際に発生件数が増えたのか、あるいは地域住民がスマホなどで撮影することが増えて報告数も増えたのかは不明ですが、「めったに出会うことはない」と言われていた日本でも竜巻に遭遇する機会は意外に多いのです。竜巻が目に前に迫ってきたら、直ちに命を守る行動をとってください。

参考資料など

気象庁「竜巻から身を守ろう!〜自ら身を守るために〜」