facebook line twitter mail

秋の景色を彩る赤い花の秘密

2018/09/15 13:44 ウェザーニュース

秋の彼岸を迎えたこの時期は、美しくも妖しげな雰囲気を醸し出す彼岸花が見頃となっています。

そんな彼岸花には意外と知らない秘密があるようです。

彼岸花の秘密1

彼岸花の葉

葉は冬に生い茂る?

真っ赤に咲いた彼岸花をよく見てみると、茎には一枚も葉がついていません。

彼岸花って葉が無い植物なの?

いえいえ、彼岸花は秋に美しい花を咲かせた後、細長い葉が出てきます。寒い冬も葉は元気に生い茂り、春までしっかりと光合成を行います。しかし、他の植物が青々と生い茂る初夏の頃、彼岸花の葉は枯れてしまうのです。夏の休眠期間を経て、9月の上中旬頃に花の芽が出ると一気に茎が伸び、秋のお彼岸の頃開花に至ります。

つまり、彼岸花は多くの花とサイクルが逆ということになります。

また、葉と花が別々の時期に展開することから、ハミズハナミズと呼ばれることもあるそうです。

彼岸花の秘密2

ヒガンバナの球根

種子ができない?

日本の彼岸花の多くは、種子ができないと言われています。じゃあどうやって増えているんだ?と疑問に思いますよね。
実は球根を増やすことで繁殖しているんです。毎年のように増えると、段々と窮屈になり地表にせりだすことも。
人が気づいて植え替えてくれたり、土手の場合であれば、増水した時に流されたりすることで、新たな場所に移動するそうです。

彼岸花の秘密3

田んぼの近くに咲く彼岸花

畦道に咲くのはなぜ?

彼岸花は、川の近くや畦道に咲いているのをよく見かけますが、これにはいくつかの理由があるそうです。
・彼岸花の根が土手や畔の土を固めてくれるため。
・彼岸花の毒によって、田んぼを荒らすネズミやモグラ・虫などの被害を防ぐため。

昔の人の知恵で植えられた彼岸花ですが、これまでその風景が守られているということは、金色の稲穂を背景に咲く真っ赤な彼岸花の風景を愛おしむ心が、受け継がれてきたのでしょうね。