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福島 吾妻山に噴火警報発表 警戒レベル2へ引き上げ

2018/09/15 17:06 ウェザーニュース

15日(土)13時、気象庁は、福島県の吾妻山(あづまやま)で小規模な噴火が発生する可能性があるとして、噴火警報(火口周辺規制)を発表し、噴火警戒レベルを1から2に引き上げました。大穴火口から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。

吾妻山に噴火警報が発表されるのは、2014年12月の噴火警戒レベル2への引き上げから2016年10月の噴火警報解除までの期間以来、約2年ぶりです。

火山性微動が発生

気象庁によると、吾妻山では今日15日(土)9時13分頃に火山性微動が発生しました。吾妻小富士東観測点(大穴火口の東南東約2km)での最大振幅は6.7μm/s、継続時間は約4分40秒でした。
また、浄土平観測点(大穴火口の東南東約1km)に設置している傾斜計では、西北西(大穴火口方向)上がりの傾斜変動が継続しています。

>> 国内の火山関連情報

火山性地震は8月中旬頃からやや多い状態で経過しています。震源は大穴火口付近直下の浅いところと推定されます。9月8日からの火山性地震と火山性微動の発生回数(速報値)は次のとおりです。

  火山性地震 火山性微動
9月8日 9回   0回
 9日 47回   0回
 10日 44回  0回
 11日 7回   0回
 12日 3回   0回
 13日 6回   0回
 14日 1回   0回
 15日 0回   1回
 (15日は12時まで)

監視カメラによる観測では、大穴火口とその付近の噴気等の状況に特段の変化はみられません。

吾妻山では今後、小規模な噴火が発生する可能性があります。大穴火口から概ね1.5kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒が必要です。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
また、大穴火口の風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石、火山ガスに注意してください。

噴火警戒レベルとは

◆レベル5(避難)
 危険な居住地域からの避難等が必要。
◆レベル4(避難準備)
 警戒が必要な居住地域での避難の準備、要配慮者の避難等が必要。      
◆レベル3(入山規制)
 登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて要配慮者の避難準備等。
◆レベル2(火口周辺規制)
 火口周辺への立入規制等。
◆レベル1(活火山であることに留意)
 状況に応じて火口内への立入規制等。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なります。)