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【週刊地震情報】2018.09.09 北海道で震度7 熊本地震以来、6度目

2018/09/09 13:43 ウェザーニュース

日本域の最近一週間の地震回数は北海道胆振東部地震の発生に伴い、急増。震度1以上は200回を超えています。(9月3日~8日の集計)

国内:北海道胆振東部地震 M6.7 最大震度7を記録

9月6日(木)3時8分頃、北海道の胆振地方中東部を震源とするM6.7の地震が発生。震源に近い厚真町で震度7を観測しました。

震度7の揺れが確認されたのは熊本地震以来で、気象庁の統計では6度目となります。また、安平町やむかわ町で震度6強、新千歳空港や札幌市東区でも震度6弱の強い揺れに見舞われ、非常に大きな被害に見舞われました。

今回の震源近くには「石狩低地東縁断層帯」が知られていますが、政府の地震調査委員会は震源の深さや断層面の傾きの状況などから、この断層帯の活動ではないと見ています。
この地震に伴う余震活動は時間が経つにつれて減少傾向を見せています。

震度1以上の余震は8日(金)までに139回に達していますが、本震発生当日の6日(水)が83回だったのに対し、8日(金)は21回に留まりました。

ただ、過去の地震では余震回数が減少していくなかで、強い余震が発生したケースもありますので、引き続き注意が必要です。

海外:フィジー近海で深発の大きな地震が再び発生

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上は4回発生しています。

そのなかで最も規模が大きいのは7日(木)にフィジー近海で発生したM7.9の地震です。深さが670kmと非常に深い、いわゆる「深発地震」で、地表付近ではほとんど揺れはありませんでした。フィジー近海では8月19日にも深さが600kmのあたりでM8.2と大きな地震が発生しています。深発地震については、まだわかっていないことが多く、立て続けの大きな地震が何を示しているのかははっきりしません。

2013年にはオホーツク海で深さ約600km、M8.3の巨大な深発地震が発生し、北海道や秋田県の一部で震度3を観測。また、2015年には小笠原諸島近海で深さ680km、M8.1の深発地震が発生し、震源から遠く離れた関東平野でも震度5弱~5強の揺れを観測しました。深発地震の場合は、通常の地震と違う揺れ方をするケースがあり、深いからと言って単純に安心とは言い切れません。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。