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台風と深い関係 9月10日は何の日?

2018/10/05 18:32 ウェザーニュース

いきなりですが、今日9月10日は何の日でしょうか? 9月1日は防災の日だけど、10日は何だっけ? 敬老の日にはまだ早いし、彼女(彼氏)の誕生日でもないし、両親の結婚記念日でもないし……。

そんなふうに思う人もいそうですね。実は9月10日は、台風と深い関係のある日なのです。

9月10日は「下水道の日」

9月10日は「下水道の日」です。下水道の日はかつて「全国下水道促進デー」という名称でした。1961年、当時の下水道を所管していた建設省(現在の国土交通省)と厚生省(現在は環境省に所管変更)などが全国下水道促進デーを定めました。当時の下水道の普及率は全国で6%と、かなり低く、これを高めるために定められた記念日です。

「全国下水道促進デー」は2001年に「下水道の日」と名前を変えました。でも、どうして、下水道の日は9月10日なのでしょうか? 台風との関係とは、いったい何なのでしょうか。

「下水道の日」は台風と深い関係があった

9月10~11日は立春(太陽暦の2月4日ごろ)から数えて220日目にあたり、雑節(ざっせつ)の「二百二十日(にひゃくはつか)」です。二百二十日は、9月1日ごろの「二百十日(にひゃくとおか)」とともに、古来、台風が多い日とされてきました。

台風には暴風雨がつきものです。大雨が降るたびに、道路などに水が溢れかえってしまっては、日常生活にも困ります。

しかし、下水道が普及すると、雨水の処理ができるようになり、台風の対策にもなります。そこで、台風の日が多い二百二十日の9月10日を全国下水道促進デー(のちの「下水道の日」)に定めたのです。

下水道のテーマソングもある

今年は台風が多くなっています。8月の台風発生数は9個と1994年以来、24年ぶりとなる多さで、今年は30個以上の台風が発生する恐れもあります。
8月28日に発生し、近畿地方を中心に猛威を振るった台風21号では、大勢の方が甚大な被害を受けました。台風に対しては、引き続き警戒し、対策を立てておくことが大切です。

それと同時に、下水道の日を機に、下水道が台風対策、大雨対策の役目も果たしていることにも思いを馳せてみてはどうでしょうか。

下水道は、雨水だけでなく、工場や各家庭などから出される汚水の処理もしています。雨水と汚水を適切に処理する下水道は、私たちの暮らしを快適に保ってくれています。2017年末の下水道普及率は全国平均78.8%となりました。

かつては下水道のテーマソングである『はたらき者の下水道』(作詞/前多秀彦、補作詞/伊藤アキラ、作曲/小林亜星)という歌が作られたこともあります。
下水道を汚さないためにも、ゴミを側溝やトイレに捨てたりする行為は絶対にやめましょうね。

参考資料など

国土交通省(http://www.mlit.go.jp)、千葉県下水道公社(www.chiba-gesui.or.jp)、日本下水道協会キッズページ『スイスイランド』(http://www.jswa.jp/suisuiland/index.html)