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9月は記録的暴風の季節

2018/09/13 06:52 ウェザーニュース

今月はじめに日本列島を縦断した台風21号では、9月4日(火)に高知県の室戸岬で最大風速48.2m/s、大阪府の関空島で最大瞬間風速58.1m/sを観測。

翌日の5日(水)には、北海道の倶知安町で最大風速25.8m/s、最大瞬間風速42.4m/sを観測し、四国や近畿、北海道などで、観測史上最も強い風を記録したところも多くなりました。

過去、日本国内で観測された最も強い風は?

では、これまでに日本国内で観測された、最も強い風は、どれくらいの強さなのでしょうか。
富士山頂以外の平地に設置された観測所での記録は、以下の強さでした。

▼最大風速
 高知県室戸岬 69.8m/s(1965年9月10日、台風23号)

▼最大瞬間風速
 沖縄県宮古島 85.3m/s(1966年9月5日、第2宮古島台風)

9月の台風は暴風に警戒

先日の台風21号以上の風となると、もはや想像もつきませんが、上記のように、日本国内で観測された最も強い風は、いずれも9月の台風接近時に記録しています。

では、なぜ9月の台風接近時には、風が強まりやすいのでしょうか。

1)海面水温が高く、勢力が衰えず接近・上陸

台風は、海からの蒸発する水蒸気をエネルギー源としています。

9月はまだ海水温が高く、日本列島に近いところでもたくさんの水蒸気を得ることができるので、台風の勢力があまり衰えないまま日本に近づいてくることが多くなります。

2)台風の速度が速い

台風は自力で進むのではなく、周囲の風に流されて進みます。
秋になると、上空を吹く偏西風が本州付近まで南下しているため、本州付近を進むスピードが夏の台風に比べて速くなります。

つまり、台風を流す周辺の風が夏よりも強くなりやすいことになります。

台風の進行方向の右側で記録的風速を観測

台風は進行方向に向かって右側では、「台風自身に巻き込む風」「台風を流す周囲の風」が同じ方向に吹くため、特に風が強まります。

つまり、9月の台風接近時には、「台風自身に巻き込む風」は、(1)で示したように、台風が勢力を落とさず接近しやすいので強まりやすく、「台風を流す周囲の風」も、(2)で示したように、夏よりも強いことが多くなります。

そして、台風の進路の右側に入ってしまうと、これらが合わさり、猛烈な暴風が吹きやすくなります。

最も強い最大風速や最大瞬間風速を観測した時も、台風の進路のすぐ右側に位置する地点で観測していました。

これからの季節、台風接近時は記録的な暴風に注意が必要です。