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日本列島には約2000の活断層 いつどこで起きてもおかしくない大地震

2018/09/07 07:43 ウェザーニュース

地震には大きく分けて「海溝型地震」と「活断層型地震」があります。最大震度7を観測した今回の北海道胆振東部地震は「活断層型地震」で、エネルギーがM6.7、震源が深さ37km前後と比較的深かったため、広範囲で揺れました。

活断層型地震を引き起こす断層は日本列島に約2000もあるため、いつどこで地震が起きてもおかしくありません。

震源近くには石狩低地東縁断層帯が

元東京大学地震研究所の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)さんによると、「今回の地震の震源近くを石狩低地東縁断層帯が通っているため、活断層型地震と考えられます。また気象庁の発表では、東北東-西南西方向に圧力軸を持つ逆断層型で、政府の地震調査研究推進本部によると、1000〜2000年に1回地震を起こしていた可能性があるとしています。」

2016年の熊本地震で最大震度7を記録した2回の地震の震源は、日奈久(ひなぐ)断層帯と布田川(ふたがわ)断層帯の一部と考えられています。ともに熊本市付近を北東から南西に走っている断層帯です。

1995年の阪神・淡路大震災を引き起こしたのは、淡路島から神戸市にかけ伸びている六甲・淡路島断層帯の一部でした。これら断層帯は、過去に発生した地震の痕跡と考えられています。何千年〜何万年ぶりに断層帯がずれ動いて再び大地震が発生したのです。

日本列島には2000の活断層がある

日本周辺には約2000の断層があるとされていますが、近くにいくつかの断層があるとまとめて断層帯と呼んでいます。地震調査研究推進本部は、活動度などを考慮して114の断層帯を選定し、調査と評価を行ってきました。

活断層型地震は断層をはさんだ2つの地殻がずれて限界に達したときに地震が発生するのですが、「ずれ」の速度が1000年に数十cmと非常に遅いのです。そのため発生周期が数千〜数万年と非常に長く、予想も難しくなります。
断層がどのようにずれるかは、断層にかかる力の向きによって違います。引く力が働けば「正断層」、押す力なら「逆断層」、水平方向に逆の力が働けば「横ずれ断層」、上下に逆の力が働く「衝上断層」などがあります。

海溝型と活断層型、対策は同じ

活断層型地震は、震源が近いと「ドン」と下から突き上げるような縦揺れ、揺れている時間が短い、そして「緊急地震速報」が間に合わないことが多いという特徴があります。

海溝型地震と活断層型地震は揺れ方が違っても、地震対策は同じです。

◆自分が住んでいる家の耐震基準を確認して基準に満たなかったら耐震補強する
◆タンスや食器棚などが倒れないように固定する
◆寝室には大きな家具を置かない
◆水や食料などを備蓄する


いつ起こるかはわかりませんが、大地震は必ず起こります。避難場所を確認するなど、事前の備えをしておきましょう。
>>北海道胆振東部地震 特設サイト