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紅葉見頃予想2018:猛暑が紅葉に好影響? 広範囲で鮮やかな色付きに期待

ウェザーニューズ 第1回紅葉見頃予想

2018/10/25 18:18 ウェザーニュース

まだまだ夏を思わせる暑さが続いていますが、木々は秋への準備を開始。すでに北海道の大雪山旭岳では一部の葉が色付き始めています。
この夏の天候などをもとに、ウェザーニュースでは紅葉見頃予想を発表。秋の旅行計画にお役立てください。

■ポイント ■

・北日本や関東は数日遅く、東・西日本は平年並
・猛暑が鮮やかな色付きに好影響か
・西日本豪雨の影響懸念、台風にも要注目
・全国的に鮮やかな紅葉に期待!

北日本や関東は4日〜7日程度遅く、東・西日本は平年並の予想

もみじの見頃予想マップ
いちょうの見頃予想マップ
紅葉の時期は秋の気温と深く関係しており、気温が低いと色付く時期が早くなり、高いと遅くなります。今年の秋は、9月は北海道〜近畿で残暑が続き、10月も北海道・東北では平年より気温が高め。このため、例年9月〜10月に見頃を迎える北日本や東日本の標高が高い山では、見頃が遅くなる可能性があります。
一方、東・西日本では、10月〜12月にかけて平年並の気温となる予想で、平年並の時期に見頃を迎えるところが多くなります。ただ、関東は11月に平年より気温が高めの予想で、平野部では平年より遅い見頃を迎えそうです。

猛暑が鮮やかな色付きに好影響か

夏の天候は、葉の育ち具合や傷み具合を左右し、色付きの良さに影響を与えます。今夏は、記録的な猛暑や度重なる台風の接近・上陸、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)による影響が懸念されました。そこで、スマホアプリ「ウェザーニュースタッチ」を通じて葉の状態を調査しました。
ウェザーニュースタッチより
参加:全国2,129人、期間:8月17日〜19日
調査では、葉の傷みを示す“葉がカールしている”が、ほとんどのエリアで2017年の同調査よりも3〜9ポイント増加。葉がカールする原因の1つに、「夏の暑さ」があげられますが(※)、その一方で、紅葉は夏に晴れて気温が高く、秋に一気に冷え込むことで綺麗な色付きが期待できます。
今年の7月〜8月の日照時間は平年よりも長く、葉を色付かせる色素のもとが活発に作られたと考えられます。秋は東・西日本で平年並の冷え込みが期待できるため、猛暑による鮮やかさへのマイナスの影響は少ないと考えられます。
※桜、コナラ、クヌギの場合

西日本豪雨の影響懸念、台風にも要注目

西日本は今年、度重なる台風の接近・上陸や豪雨災害に見舞われており、調査でも葉が一部で傷んでいる様子が伺えました。ただ、今のところ影響は限定的と見ています。
懸念点として、4日現在、奥琵琶湖パークウェイ(滋賀県)、山野峡(広島県)、滑床渓谷(愛媛県)、白滝公園(愛媛県)など一部名所では、西日本豪雨の影響による一時休業や道路の通行止めが発生しているところがあります。紅葉シーズンが到来する前に、最新情報をこまめに確認することをおすすめします。
また、台風のコースはこれまで近畿以西に集中していますが、秋の台風は本州を直撃しやすいのが特徴です。2017年は10月に襲来した台風の影響で、関東の沿岸部では塩害、中部や近畿北部で倒木などが一部で発生しました。

今回の見頃予想には、4日(火)に近畿を中心に大きな被害がでた台風21号による影響は加味されておりません。また、この先の台風や木枯らしなど葉が強い雨風にさらされた場合は、葉が傷付いて落葉や色付きが劣化する可能性があるため、次回以降の紅葉見頃予想でも注目していきたいと思います。

全国的に鮮やかな紅葉に期待!

葉が鮮やかに色付くためには、夏の天候だけでなく、秋に適度な日差しと雨があり、気温がしっかりと下がることが必要です。今年の秋は、9月後半〜11月にかけて全国的に天気が周期変化する予想。葉が鮮やかに色付くために必要な十分な日照や雨、朝晩の冷え込みが見込めるため、全国的に鮮やかな色付きが期待できそうです。ただ、9月前半は北日本で曇りや雨の日が多くなるため、大雪山旭岳(北海道)などの標高が高い山では、鮮やかさが控えめとなる可能性があります。