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元ハリケーン「ヘクター」が台風17号に 3年ぶりの越境台風

2018/08/14 23:46 ウェザーニュース

14日(火)3時、ハワイ方面の西経域から進んできた元ハリケーンの熱帯低気圧(Tropical Storm)「ヘクター」が、180度経線を越えて東経域に入り、台風17号になりました。
越境台風になるのは、2015年9月1日に越境した台風17号(ハリケーン「キロ」)以来で、約3年ぶりです。

これで今月5つ目の台風発生となります。
▼台風17号 14日(火) 3時現在
 存在地域   ミッドウェー諸島近海
 大きさ階級  //
 強さ階級   //
 移動     西北西 25 km/h
 中心気圧   998 hPa
 最大風速   20 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 30 m/s
>> 最新の台風情報

※越境台風とは
「台風」と呼ばれるのは、東経100度線から180度経線までの北半球に存在する場合に限られます。この領域外で発生したハリケーンやサイクロンが領域内に入った場合、新たに台風と定義され、俗に越境台風と呼ばれます。
台風番号は新たに付けられますが、既にハリケーンの名前がついている場合には新たなアジア名は与えられず、名称を引き続き使用することになっています。よって今回は台風17号(ヘクター)となります。

生まれはメキシコ沖
太平洋で衰弱し日本には影響なし

ハリケーンヘクターはメキシコの南西で発生したあと、5段階中上から2番目のカテゴリ4にまで発達し、その後ハワイの南を通過しながら徐々に衰弱し、ハリケーンから熱帯低気圧(Tropical Storm)となっていました。台風の勢力基準はハリケーンより低いため、衰弱しつつも台風となっています。
この先も衰弱を続けながら北西に進み、日本には接近せずに消滅する見込みです。

過去には越境台風が日本に上陸したことも

1997年19号

9月4日にマーシャル諸島の東海上で発生したハリケーンが日付変更線を越えて台風19号となりました。
16日には強い勢力で鹿児島県枕崎市付近に上陸。越境台風として初めて日本に上陸しました。
この台風により宮崎県えびの市では、16日の日降水量が688mmとなり、鹿児島県枕崎では最大瞬間風速49.0m/sを観測しました。

2015年12号

ハワイ諸島南西で発生した熱帯擾乱が成長し、7月11日にはトロピカル・ストーム(最大風速が17m/s~25m/s以上の熱帯低気圧)に発達。その後日付変更線を越えたことから気象庁は台風12号としました。発達、衰弱を繰り返し、26日に長崎県佐世保に上陸。この影響で、25日に鹿児島県伊仙 町伊仙で1時間に114.5 ミリの猛烈な雨を観測したほか、日降水量が奄美地方の多いところで 300mm、沖縄本島地方の多いところで 200mmを超える大雨となりました。

気象予報士による 動画解説

※24時間生放送の天気予報専門番組「ウェザーニュースLiVE」より