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台風から遠くても油断できない「うねり」とは

2018/08/09 12:41 ウェザーニュース

台風の直接的な影響として、接近時の「暴風雨」や「高潮」に注意が行きがちですが、海沿いでは接近前からの「うねり」に注意しなければいけません。改めてこの「うねり」について解説します。

遠くから伝わってくる「うねり」

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普通の波(風浪)は【その場】で吹く風によってできる波のことです。風が強ければ高くなり、波長は短い波に。波長が短いのですぐに崩れやすい波となります。台風接近時の名高い波がこれにあたります。

一方で、うねりは【離れた場所(遠く)】の発達した風浪が、余波となって伝わって来た波のことです。遠くから伝わってくるので、波長が一定で長く丸みを帯びた波になります。見た目で気づきにくく、崩れにくい波になります。

岸の近くで急に波が高くなる事も

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見た目で気づきにくい「うねり」が陸近くの浅い海域に達すると、豹変することがあります。

海底の摩擦の影響で「うねり」の前方にブレーキがかかり、「うねり」の後方が追いついて波長が短くなる一方、波が急激に高まるのです。

海底が浅くなるほど、高まりが傾向が強くなって、波頭が崩れて覆いかぶさるように岸に打ち寄せます。

晴れていても油断してはいけない

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一番の注意すべきポイントは、晴れていて+風がないという穏やかな状況で、「うねり」がやってくるということです。

海のレジャーにもってこいの好天でも、じつは海岸近くは「うねり」で隠れた危険が潜んでいます。

台風シーズンは夏の海のレジャーのハイシーズンと重なる事も多く、多くの人が海辺でのリスクに遭遇しやすくなります。

海水浴場などの情報を必ず確認して海に入るようお願いします。

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