アメリカ型かイギリス型か
盛夏の男の上着は、やっかいな代物です。着るわけでもなく、かといって手元でじゃまになるばかり。しかし、気の張る場所でワイシャツ一枚というのが心許ないのも事実。
たとえば、高級レストランで食事をする場合。アメリカとイギリスでは考え方がまったく異なっています。
アメリカの高級レストランでは上着なしの食事も可能ですが、イギリスの高級レストランでは上着なしの入店は断られる可能性があります。
食事中、暑くなってきたので、上着を脱ごうとすると、必ずボーイが寄ってきて、「上着はお取りになりませんように」と、注意されるのです。
なぜなら英国の紳士階級では、ワイシャツは「下着」と理解されるから。これがアメリカに行くと、「中着」として位置づけられる。その違いがあるからなのです。
たとえば、高級レストランで食事をする場合。アメリカとイギリスでは考え方がまったく異なっています。
アメリカの高級レストランでは上着なしの食事も可能ですが、イギリスの高級レストランでは上着なしの入店は断られる可能性があります。
食事中、暑くなってきたので、上着を脱ごうとすると、必ずボーイが寄ってきて、「上着はお取りになりませんように」と、注意されるのです。
なぜなら英国の紳士階級では、ワイシャツは「下着」と理解されるから。これがアメリカに行くと、「中着」として位置づけられる。その違いがあるからなのです。
着なくても持っている大きな理由
上着を一日中着る機会がなかったとしても、TPOを考えて用意はしておくべきだと考えます。お得意先やしかるべき場所に不意に行くことになり、慌てた経験はゼロではないでしょう。
また、ジェントルマンとしてのふるまいを考えると、上着は常に持っていることになるのです。いかに蒸し暑く、汗をかく夏の盛りであっても、紳士の身だしなみとして「強がる」ことも必要なのです。
また、ジェントルマンとしてのふるまいを考えると、上着は常に持っていることになるのです。いかに蒸し暑く、汗をかく夏の盛りであっても、紳士の身だしなみとして「強がる」ことも必要なのです。
では、上着をどんなふうに持つべきか
となると問題になってくるのは上着の持ち方です。見苦しい持ち方は避けなければなりません。背筋を伸ばして端然と持ちたいものです。
上着を脱いだ状態で、上着の正面が表に来るように、左右の肩先の両端を重ね、縦半分に長く畳みます。そして、長く畳んだ上着を半分に折るように、左腕にかけて持つ。これがいちばん見苦しくない方法です。その上、皺になりにくいです。
蒸し暑い日本の夏の気候を考えると、さすがにネクタイはなくてもかまいませんが、せめてジェントルマンとしての矜持は保ちたいものです。
追加でアドバイス。ネクタイをしないときのワイシャツは、ボタンダウンがおススメです。首元がキリリと引き締まりますよ。
文・出石尚三(ファッション評論家)
上着を脱いだ状態で、上着の正面が表に来るように、左右の肩先の両端を重ね、縦半分に長く畳みます。そして、長く畳んだ上着を半分に折るように、左腕にかけて持つ。これがいちばん見苦しくない方法です。その上、皺になりにくいです。
蒸し暑い日本の夏の気候を考えると、さすがにネクタイはなくてもかまいませんが、せめてジェントルマンとしての矜持は保ちたいものです。
追加でアドバイス。ネクタイをしないときのワイシャツは、ボタンダウンがおススメです。首元がキリリと引き締まりますよ。
文・出石尚三(ファッション評論家)