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この時期は特に気をつけたい「山の天気の急変」

2018/08/11 10:45 ウェザーニュース

8月11日は山の日。夏は登山のベストシーズンということで、この時期に山登りを楽しもうと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、「山の天気は変わりやすい」と言われるように、登山時には天気急変のリスクがあります。
夏は特に急な雷雨に見舞われることが多い時期なので注意が必要なんです。

なぜ天気が急変しやすい?

風が山の斜面に沿って吹くと、上昇気流になります。
この上昇気流によって積乱雲が作られるのですが、発達した積乱雲は雷を伴った激しい雨を降らせます。
山は平地に比べこの積乱雲が発生しやすいために、天気の急変が度々起こるのです。

天気急変のサイン

登山中に図のような変化を感じたら、速やかに下山の用意をしてください。

天気急変のサインを知っておくと、迅速な避難行動につながります。

夏山登山に行く際は

<情報の確認>
山へ行く当日に、必ず天気予報を確認するようにしてください。
その際、大気の状態が不安定、山沿いを中心に天気急変に注意などが聞かれたら、中止・延期をすることも必要です。

<出発時間>
雷は午後に多いため、遮るものがない山頂へは、昼前までに到着できるように出発するのが基本です。

<雷への対処>
避難する場所が少ない山では、両足を揃えて膝を折り、上半身は前かがみで耳を塞ぐという姿勢で雷雨の通過を待つのが正しい対処法となります。

<雨・寒さ対策>
急な雨に見舞われ、衣服が濡れてしまうと、体感温度が一気に下がり低体温症になる危険性があります。レインコートなどの雨具に加え、防寒着も持っていくようにしてください。

登山を楽しむためには、山の気象リスクを把握することも大切ですが、自分の体力・技術などに見合った山を選び、しっかりと登山計画を立てることもお忘れなく。