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北西太平洋に複数の熱帯低気圧 今後の動向は

2018/07/22 21:20 ウェザーニュース

日本を取り囲む北西太平洋域には、現在いくつかの熱帯低気圧や台風が存在しています。現段階での影響予測を解説します。
※ピンクの四角は、記事内での説明に用いる仮の記号です。

E以外の台風や熱帯低気圧はそれぞれ大きく離れているため、互いに影響し合うことはないものとみられます。

A 台風10号

昨日沖縄本島地方に接近した台風10号は、22日(日)18時現在、東シナ海を北上しています。
今後は中国へ上陸して勢力を落とし、熱帯低気圧に変わる予想です。この先は日本への影響はありません。

▼台風10号 7月22日 18時
 存在地域   東シナ海
 移動     北西 30 km/h
 中心気圧   985 hPa
 最大風速   25 m/s
 最大瞬間風速 35 m/s
>> ウェザーニュース台風Ch.

B 熱帯低気圧

22日(日)18時現在、石垣島の南西にある熱帯低気圧は、12時間以内に台風になるとみられます。
明日23日(月)未明から明け方にかけて、沖縄の先島諸島に接近する見込みです。強風や高波、強雨、落雷等に注意が必要です。

▼熱帯低気圧 7月22日 18時
 存在地域   石垣島の南西約190km
 移動     北 25 km/h
 中心気圧   998 hPa
 最大風速   15 m/s (中心付近)
 最大瞬間風速 23 m/s

C 熱帯低気圧

22日(日)15時現在、トンキン湾にある熱帯低気圧は、ゆっくりと東進しています。
この熱帯低気圧は、元台風9号とみられます。台風9号はベトナムへ上陸して熱帯低気圧となっていましたが、再びトンキン湾へ折り返し、再発達をしている模様です。
今後この熱帯低気圧が台風になる可能性は否定できませんが、中国もしくはベトナムへ上陸して衰弱するものとみられます。日本への影響はありません。

D 熱帯低気圧

22日(日)15時現在、ウェーク島近海にある熱帯低気圧は、ゆっくりと北上しています。
この熱帯低気圧は、米軍やウェザーニューズの解析では今後台風に発達する可能性が高いとみられます。
ただ、日本へはあまり接近せず、北海道の東へ向かい、温帯低気圧になるものとみられます。日本への影響はない見込みです。

E 低圧部

22日(日)15時現在、マリアナ諸島付近にある低圧部は、ほとんど停滞しています。
この低圧部では、米軍やウェザーニューズの解析では熱帯低気圧が発生しているとみられ、今後発達する可能性が高いとみています。この周辺海域では対流活動が活発で、複数の熱帯低気圧が発生する可能性もあります。
この熱帯低気圧は、今後の発達程度だけでなく進路も定まらず、各機関のコンピューターシミュレーションモデルによって様々な計算結果が出ている状況です。日本へ影響が出る可能性もあるため、引き続き注目が必要です。