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【熱中症】症状別チェック法

2019/07/24 11:19 ウェザーニュース

梅雨が明け、夏本番になる7月以降は熱中症患者が急激に増える時期です。

そこで、危険な状態や緊急時の対応について、知っておきたい基礎知識をウェザーニューズ気象病顧問アドバイザーで愛知医科大学客員教授・中部大学教授の佐藤純先生に教えてもらいました。

熱中症のサインは?

気分が悪い、ボーッとする、筋肉のこむら返りがある、めまい、立ちくらみ、手足がしびれるなどは、代表的な熱中症の症状です。

「熱中症は、私たちの体の熱の産生と放出のバランスが崩れ体温が上がりすぎて、様々な症状を引き起こします。熱中症が疑われるときは、まずは日陰やクーラーの効いている屋内など涼しい場所に移動します。服をゆるめて熱を発散しやすくし、冷たい飲み物で水分補給するのが基本です」(佐藤先生)
頭ががんがんする(頭痛)、吐き気がする・吐く、からだがだるい、意識が何となくおかしい、などの症状が出てきたら、重症度が増しています。

「冷たい飲料を自分で飲むようにします。大量に汗をかいているときは、経口補水液やスポーツドリンク、0.1〜0.2%の食塩水がいいでしょう。

濡れタオルを身体にあてて扇いだり、冷たいペットボトルを太い血管のある脇の下、両側の首筋、足の付け根に当てるなどして、身体を冷やしましょう。

しばらく休んでも症状が改善しないときは、誰かについてもらって医療機関を受診しましょう。ただし、周囲の人から見て意識がおかしいときは、すぐに救急車を呼びます」(佐藤先生)

明らかに重症なケースとは?

身体が熱い、まっすぐ歩けない・走れない、呼びかけへの返答がおかしい、身体がひきつる(けいれん)、意識がないときは、一刻も早く救急車を呼ぶ必要があります。

「重症度がⅠ〜Ⅱ度では汗をたくさんかきますが、重症度Ⅲ度になると汗をかかないこともあり、大変危険な状態です。救急車が着くまでも、上記のような方法で身体を冷やしましょう。意識が朦朧としているときは、無理に水を飲ませると窒息することがあるので危険です」(佐藤先生)

熱中症予防のポイント

「熱中症は、気温や湿度などの“環境”、体調や年齢などの“からだ”、運動や水分補給の不足など“行動”面による条件が影響して発症します」(佐藤先生)

屋外では帽子や日傘を使う、水分をこまめに摂取する、日中の暑さを避けて活動する、といった基本的なことが大切です。また、室内で発症することも多いので、冷房を適切に使うなど、油断しないようにしましょう。
>>この先の1週間の気温を確認

参考資料など

「熱中症環境保健マニュアル2018」(環境省)、熱中症予防情報サイト(環境省・http://www.wbgt.env.go.jp/)