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7月の星空も見どころは盛り沢山

2018/07/08 15:53 ウェザーニュース

冬に比べて夜が短い上に、雨の季節…。
ただ、夏の星が楽しめるようになり、7月も天体ショーは見どころ満載です!
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金星とレグルスの大接近

8日(日)〜12日(木)20時頃 西の空(東京)
8日(日)〜12日(木)ごろ、夕方から宵の西の低空で、宵の明星の金星としし座の1等星レグルスが大接近します。

最接近は7月10日でその間隔はなんと約1度。満月2個分ほどの距離まで近づきます。

この頃のレグルスはいつも以上に輝かしくまぶしい光を放ちます。最接近の前後の日も観察して、金星がレグルスの近くを動いていく様子も是非確かめてみてください。

細い月と金星の接近

16日(月)20時頃 西の空(東京)
16日(月)の宵の西の空で、細い月と宵の明星の金星が接近。
地球照(※)を伴った幻想的な細い月と金星の共演は、数ある月と惑星の接近の中でも必見の美しさです!

(※)地球に反射した太陽の光が、月の影の部分を照らす現象のこと。

月と木星、土星、火星が接近

7月20日(金)〜28日(土)21時頃 南東〜南西の空(東京)
7月下旬の南の宵空は、夏の星座たちと、その間で輝く三つの惑星でとてもにぎやかです。

21日(土):月と木星の接近
7/21(土)21時頃の南西の空(東京)
20日(金)から21日(土)にかけて、月が木星のそばを通り過ぎていきます。

25日(水):月と土星が接近
7/25(水)21時頃の南の空(東京)
24日(火)から25日(水)にかけては、月が土星の上をかすめていきます。月と土星の見かけの位置がもっとも近づくのは25日の15時頃。夜の早い時間に見るのがオススメです。

27日(金):月と火星が接近
7/27(金)21時頃の南東の空(東京)
27日(金)から28日(土)にかけて火星のそばを通り過ぎていきます。28日(土)明け方に満月となる月はとてもまぶしく輝いています。しかし、最接近を控えた火星も負けずに輝きます。

2018年最小の満月で皆既月食

7/28(土)南西の空(東京)
7月28日の皆既月食は、1月31日に続いて今年2回目となります。

おおよそ東北地方以西で月の入りの前に皆既食を迎え、月は皆既食のまま沈みます。それ以外の地域では、月は皆既食になる前に沈みます。

月は南西の空で3時24分に欠け始め、4時30分に完全に欠けて皆既食となります。皆既食は、6時14分まで1時間44分も続きますが、日本ではこの時刻よりも早く月が沈むため、皆既食の後の様子は観察することができません。

また、今月は2018年で最も小さい満月となります。小さい満月も楽しみつつ、滅多に見られない皆既月食のチャンスを逃さず楽しんでください♪

31日はスーパーマーズ

地球と火星の位置関係と視直径の変化
31日(火)に火星が地球に最接近します。21時頃には赤くとても明るい星が南東の低い空に見えます。

最接近時の火星と地球の間の距離は5,759万km。今回の接近は、「大接近」とも呼ばれる近い距離での最接近となります。6,000万キロメートルよりも近い距離まで近づくのは2003年の最接近以来15年ぶり。スーパーマーズとなります。

最接近前後の数週間は、地球と火星の距離はそれほど変わらないので、同じようにとても明るい火星の姿を楽しめます。ぜひ晴れた日に、火星の姿を探して夜空を見上げてみてください♪

参考資料など

『天文年鑑(2018)』誠文堂新光社
『月刊星ナビ(2018年7月)』アストロアーツ
国立天文台「ほしぞら情報」