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【熱中症】今年は最悪? 気温と死亡者数の関係

2018/07/12 09:50 ウェザーニュース

今年は関東甲信が6月29日に梅雨明けしました。例年より3週間ほど早く、本格的な夏に突入したことになります。6月下旬から7月上旬にかけて全国的に厳しい暑さが続きましたが、怖いのは熱中症。関東甲信では観測史上最も早い梅雨明けとなったこともあり、今年は最悪な状況になるかもしれません。

最悪だった2010年

熱中症により救急搬送も死亡事例も、およそ9割が7〜8月に集中します。そこで過去10年間の7〜8月の月平均気温(東京・大手町)と熱中症による死亡者数の関係を調べたのが下のグラフです。
最悪だったのが2010年です。月平均気温は7月が28.0℃、8月が29.6℃、死亡者数は1731人に及びました。いずれも過去10年間で最高でした。ちなみに、月平均気温は気温が高い昼過ぎや気温が低い明け方もひっくるめた1ヵ月間の平均です。

7〜8月の月平均気温が高くなると、熱中症による死亡者数が増える傾向がグラフから確認できます。

今年は2010年を上回る?

関東地方に限っていえば、今年7月の月平均気温は2010年を上回る可能性があります。というのは、2010年の関東甲信の梅雨明けは7月17日でしたが、今年は6月29日に梅雨明けしたため、東京では10日連続の真夏日となるなど、連日、真夏日(30℃以上)と熱帯夜が続いています。

早い梅雨明けは、それだけ夏の高温期が長くなります。ウェザーニュースの長期見解でも7月の気温は、平年よりやや高い〜高い予想。8月も平年より高く、昨年よりも高い予想となっています。

グラフは熱中症による死亡者数ですが、毎年5万人前後が熱中症で救急搬送されています。

この夏は、生命の危険もある熱中症に備えて、高温時には屋外作業やスポーツを控え、ナトリウム(塩分)を含んだ水分補給を例年以上に心がけたいものです。
>>この先1週間の気温は?