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過去の災害に類似か 今週後半の連続大雨

2018/07/04 11:19 ウェザーニュース

今週末にかけて、西〜東日本の太平洋側を中心に大雨をもたらす気圧配置は、過去に甚大な大雨災害が発生したパターンと類似しています。

【今回の気圧配置の特徴】
1、停滞する梅雨前線
梅雨前線が九州〜本州に停滞し、広範囲で雨雲が発生し続ける。

2、南からの暖湿流
暖かく湿った空気が流れ込み、前線付近や南側に開けた斜面となっている場所で雨雲を発達。

1・2の条件が揃い、強い雨が「広範囲」で「数日間続く」ため、広いエリアで大雨に厳重な警戒が必要です。

この条件に近い過去の事例を2つ紹介します。

【過去の類似事例 1】
2012年7月 九州北部豪雨


2012年7月11日〜14日、本州付近に停滞した梅雨前線に向かって南から暖かく湿った空気が流入。西〜東日本にかけて広範囲で大雨となり、九州北部地方では河川氾濫や土石流による甚大な被害が発生。この大雨で30名が亡くなり、床上/床下浸水は10,000棟を超えました。
>> 2012年 九州北部豪雨の詳細

【過去の類似事例 2】
1997年7月 梅雨前線と低気圧による大雨

1997年7月1日〜17日、停滞する梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流入。九州から東北にかけて広範囲で大雨となり、特に前線の活動が活発だった6日〜13日は九州・中国・中部で激しい雨が降り、広島県や和歌山県の一部で400mmを超える総降水量を観測。島根県や広島県を中心に200箇所以上で山崩れ・崖崩れが発生しました。10日には鹿児島県出水市で大規模な土石流が発生し、21名が死亡。この大雨により、9,000棟以上の家屋が床上/床下浸水しました。

>> 1997年の大雨の詳細

今回の大雨も厳重な警戒を

今回の大雨も9日にかけて梅雨前線が停滞し、南からの暖かく湿った空気の流れ込みが続きます。特に5日〜7日は西・東日本の太平洋側を中心に広範囲で大雨となるため、過去の災害事例のような甚大な被害が発生する恐れがあります。台風7号が去った後も河川の氾濫・土砂災害・浸水・冠水への十分な警戒が必要です。

◆大雨への減災対策
>> 土砂災害から身を守る方法
>> 大雨への対策
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