雨でも傘をささない国は?
あなたの傘のこだわりは何ですか? 傘売り場には、シルエットやデザイン、UVカットの機能性など、さまざまな好みに応える商品がずらりと並んでいます。実はこれ、日本特有の状況らしいのです。
「日本は、世界有数の傘大国です。一方、海外の雨対策は多様で、お国柄が反映されています」と、日本洋傘振興協議会の田中正浩さんが言います。
例えば、日本でも人気の高い老舗高級傘ブランドもあるイギリスでは、意外にも雨で傘をさす人はそれほど多くありません。年間降水日数は多いのですが、10〜20分程度の通り雨が多いので、やり過ごしてしまうのです。
同様に、ヨーロッパではひどい雨以外はフード付きのジャケットやコートでしのぐか、レインコートを着ることがほとんどです。バルト三国のラトビアや北欧のスウェーデンやデンマーク、ノルウェーなどは、小雨や霧雨のときは風が強くなることが多いため、傘が役に立たないという事情もあります。
「日本は、世界有数の傘大国です。一方、海外の雨対策は多様で、お国柄が反映されています」と、日本洋傘振興協議会の田中正浩さんが言います。
例えば、日本でも人気の高い老舗高級傘ブランドもあるイギリスでは、意外にも雨で傘をさす人はそれほど多くありません。年間降水日数は多いのですが、10〜20分程度の通り雨が多いので、やり過ごしてしまうのです。
同様に、ヨーロッパではひどい雨以外はフード付きのジャケットやコートでしのぐか、レインコートを着ることがほとんどです。バルト三国のラトビアや北欧のスウェーデンやデンマーク、ノルウェーなどは、小雨や霧雨のときは風が強くなることが多いため、傘が役に立たないという事情もあります。
日傘男子と傘デート

最近、日傘男子が日本で増加しつつありますが、ミャンマーではごく当たり前の風景です。強い日差しを遮るため、男女に関わりなく晴れた日でも傘を日よけに使います。

面白いのが、“傘デート”。デートスポットの寺や公園では、傘で周囲の視線を遮り、二人の時間を楽しむカップルの姿をちらほら見かけます。
女子学生の間で傘が広まった国
日差しの強いベトナムでは、日焼けを気にする女子学生の間で傘を日傘として使う習慣が広がり、ここ数年はUV遮断効果のある日傘を選ぶ人もいます。しかし、雨の日に街に溢れるのは、カラフルなポンチョです。移動手段にバイクが多いこともあり、レインコートやポンチョの人気が高いのです。
傘をさす習慣がない!?
そもそも傘をさす文化や習慣がなかったというのが、南アフリカです。真夏に当たる12〜2月は雨も多いのですが、人々はやむのを待つか、そのまま濡れて歩きました。
「傘文化は、時とともに変わるものです。雨季があるタイでも、かつては都市部以外では雨が降れば外出しないか、雨宿りして待つ人が多かったといいます。しかし、経済成長とともに傘をさす人が急激に増えたそうです。ミャンマーでは、日本製の傘の輸入が増え、2017年には約30万本にもなりました」(田中さん)
海外を訪れたときは、雨の日の傘事情に注目してみるのも、面白いかもしれません。
「傘文化は、時とともに変わるものです。雨季があるタイでも、かつては都市部以外では雨が降れば外出しないか、雨宿りして待つ人が多かったといいます。しかし、経済成長とともに傘をさす人が急激に増えたそうです。ミャンマーでは、日本製の傘の輸入が増え、2017年には約30万本にもなりました」(田中さん)
海外を訪れたときは、雨の日の傘事情に注目してみるのも、面白いかもしれません。
参考資料など
取材協力:日本洋傘振興協議会