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宝塚記念 雨で際立った最強馬ディープインパクトの強さ(2006)

2018/06/24 07:07 ウェザーニュース

上半期の競馬を締めくくる第59回「宝塚記念」が、6月24日(日)に阪神競馬場でおこなわれます。雨の影響を受けやすい梅雨時に開催されることもあり、荒れた馬場状態でのレースもしばしば。今から12年前、2006年の第47回「宝塚記念」も、雨の中のレースでした。

馬場状態の悪さも、ディープには関係なし!

この年の宝塚記念は、阪神競馬場が改修工事で使用できなかったため、京都競馬場でおこなわれました。大きな注目を集めていたのは、武豊とのコンビでそれまで10戦9勝(2着1回)と圧倒的な成績を収めていたディープインパクト。

宝塚記念のあとは、フランスでおこなわれる凱旋門賞への出走をすでに表明済みでした。

単勝オッズは1.1倍。断トツの1番人気です。懸念材料をあげるとすれば、降り続ける雨くらいのものでした。しかしそれも、取り越し苦労に終わります。

ゲートが開くと、最初はいつも通り馬群の後方につけ、レース後半からぐんぐん加速。最終4コーナーを回り、最後の直線で先頭に躍り出ると、そのまま後続を突き放し、ゴール板を駆け抜けました。

2着ナリタセンチュリーとの差は4馬身。顔にかかる泥をものともせず、まさに横綱相撲といえるレースぶりでした。

直前の雨は波乱の前兆!?

このレースの10年後。2016年の第57回「宝塚記念」は、「晴れ」の天気でおこなわれました。しかし、前日の雨の影響で、馬場状態は「稍重」。

この状況を味方につけ、ドゥラメンテ、キタサンブラックといった有力馬を抑えてレースを制したのは、ディープインパクトを父に持つマリアライト(8番人気)でした。

今年の宝塚記念にもファン投票1位のサトノダイヤモンドをはじめ、ディープインパクト産駒が5頭出走します。彼ら彼女らがどのような走りを見せるのか、注目です。

ちなみにディープインパクトの優勝以降、阪神競馬場で開催された計11度の宝塚記念の結果を見ると、2006年のような水分を多く含んだ馬場のときは、人気馬が苦戦する傾向にあります。

馬場状態が「良」でおこなわれた6レース中、1番人気もしくは2番人気が勝利したレースは計4度。一方、馬場状態が「稍重」「重」だった5レースでは、本来の力を発揮できず、1番人気と2番人気の馬がともに、勝利を逃しているのです。

なお、ディープインパクトが制した2006年の宝塚記念においても、2番人気のリンカーンは9着と大敗しています。悪条件の中でも本来の力をいかんなく発揮したディープインパクトの強さは、ライバルたちのはるか上を行くものだったと言えるでしょう。

2018年宝塚記念の天候・馬場状態は?

気になる阪神競馬場の天候ですが、19日に1.5mm、20日には40.5mmのまとまった雨が降りました。21日は天気が回復し、22日正午の段階で馬場状態は「良」でした。

23日は日中の雨により、「重」まで悪化しましたが、夕方には雨も収まり、24日当日は良馬場に回復する見込みです。

先週は非常に速いタイムの出る馬場でしたが、19~20日と23日の雨を考慮すると極端な高速馬場ではなさそうです。近年では2015年(6番人気のラブリーデイが1着)が比較的近い条件となるのではないでしょうか。
>> 阪神競馬場付近の天気・気温
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