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梅雨時のだるさを解消する「ツボ」は?

2018/06/22 11:28 ウェザーニュース

梅雨の季節を迎え、空気にじめ~っとした湿気を感じることも多くなりました。そして、そんな日は体も重だるくなりがち。これを東洋医学では、湿気から変化した「湿邪」(しつじゃ)によるものとしています。

そこで今回は、源保堂鍼灸院の瀬戸郁保先生、瀬戸佳子先生に、「湿邪」を解消するツボについて聞きました。

適度な湿気なら体を潤してくれるが…

梅雨の重だるさの原因は、ズバリ湿気です。適度な湿気は皮膚や内臓、筋肉などを潤し、体を内から外から守ってくれます。

一方、その湿気も過剰になると「湿邪」となって、体のさまざまな不調の原因となると東洋医学では考えています。

「湿邪」には、「重い」「じめっとしている」「停滞しやすい」といった特徴があるため、水分代謝や血流、発汗など、体の中で「流れているもの」の流れを鈍くします。とくに影響を受けるのが水です。体の中の水の流れが悪くなり、それがだるさや、頭痛・頭重、むくみなどの原因となるのです。

ということは、梅雨のだるさの解消のカギは、「湿邪」によって停滞しがちな体内の「水の流れをよくしてあげる」ということになります。

「水の道」の通りをよくするツボ【陽池(ようち)・内関(ないかん)】

ツボを押すことで体内の水が流れやすくなりますが、どこのツボが効果的なのでしょうか。

東洋医学では、内臓等を総称して「五臓六腑」といいます。その六腑の1つに「三焦」(さんしょう)と呼ばれる部分があり、これは全身に水をめぐらせる通り道(「水」の道)とされています。

つまり、「三焦」の働きが活発になれば、その分、体の水の流れもよくなるわけです。そして、そのためのツボが、「陽池」と「内関」です。「陽池」は「三焦」につながるツボ、「内関」は「三焦」と兄弟関係にあるとされる「心包」(「気」や「血」の通り道)につながるツボです。
それぞれのツボの場所ですが、「陽池」は手の甲側で、小指と薬指の間を手首方向に指を当てていき、手首の付け根あたりのくぼみのところにあります。

「内関」は手の平を広げた時に手首から肘にかけて縦に走る2本の筋の真ん中あたり、手首にある一番太いシワから肘に向かって指3本下がった位置にあります。

水を流す動力源の「肺」を元気にするツボ【経渠(けいきょ)と合谷(ごうこく)】

体内の水の流れをよくするには、五臓のうちの肺を元気にすることも重要です。というのも、東洋医学では肺は体を動かすあらゆるエネルギー(気)を生み出すところと考えており、肺がくたびれると水を運ぶエネルギーも弱まり、水の流れが悪くなってしまうからです。

湿気が強くなる梅雨は空気中に水分が多くなるため、肺でのガス交換も皮膚呼吸もしにくく、肺の働きも鈍くなりがちです。

そのため、梅雨の時期こそ肺を元気にしてあげることが大切です。肺の働きを促すツボは「経渠」と「合谷」です。「経渠」は肺につながるツボで、「合谷」は肺と兄弟関係にあるとされる大腸につながるツボになります。
この2つのツボも手や手首にあります。「経渠」は手の平側、親指側の手首の一番太いシワから肘に向かって指1本下がった位置にあり、ボコッと飛び出た骨のやや下あたりです。

一方、「合谷」は手の甲にあるツボで、親指と人差し指の骨が交差するあたりのくぼみ部分、人差し指のやや骨側にあります。

ツボ押しのコツは、「親指でじわ~と10秒」

ツボ押しの方法は、親指で10秒くらいを目安に、じわ~と圧をかけていきます。これを1回に5セットずつ行うと効果的です。左右両方の手で行いましょう。

また、1日のうちで何回までという制限はありません。「だるいな~」と感じたときに行っていきましょう。

参考資料など

取材先:源保堂鍼灸院(http://genpoudou.com/)、瀬戸郁保氏、瀬戸佳子氏
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