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知っておきたい、土砂災害の危険な場所は?

2018/08/16 13:38 ウェザーニュース

台風5号の影響により、梅雨前線の活動が活発になり、関東など太平洋側から西日本や北日本の広い範囲で局地的な激しい雨となるおそれがあります。河川の増水や土砂災害にも注意が必要です。

日本の国土の約7割は山地(森林は約67%)で、土砂災害が年間に1000件以上も発生しています。特に梅雨時の6月は「土砂災害防止月間」です。自分の周囲の危険箇所を調べておきましょう。

地域別で見る土砂災害

日本ではほとんど全ての都道府県で毎年土砂災害が発生しています。国土交通省によると土砂災害が発生するおそれのある区域(土砂災害警戒区域)は、全国で約66万箇所以上になると推計されています。
警戒区域が多い場所は、多雨で山が多いエリア、脆弱(ぜいじゃく)な地質が多いエリアなどが目立ちます。

意外と都市部も危険

土砂災害は農山村で発生するイメージですが、実は都市部にも危険な場所はたくさんあります。例えば東京都の板橋区では54箇所、「都心5区」と呼べる新宿区や港区でもそれぞれ20箇所、23箇所もの警戒区域があるのです。あなたが住んでいるところや、通勤路などに土砂災害警戒区域があるかもしれません。

土砂災害警戒区域の詳しいエリアは各都道府県が発表しているので、自分の住んでいる地域などが該当区域になっているか、事前に確認しておきましょう。

【全都道府県の土砂災害警戒区域の総区数の推計値(多い順)】

1.広島県:49,500
2.島根県:32,288
3.長崎県:31,500
4.長野県:26,950
5.山口県:25,604
6.鹿児島県:22,900
7.熊本県:21,303
8.兵庫県:20,906
9.和歌山県:20,000
10.大分県:19,640
11.静岡県:18,581
12.高知県:18,478
13.福岡県:17,648
14.愛知県:17,161
15.京都府:17,078
16.三重県:16,000
17.愛媛県:15,190
18.岐阜県:15,019
19.東京都:15,000
20.宮崎県:14,700
21.岩手県:14,348
22.新潟県:14,110
23.佐賀県:13,185
24.岡山県:13,000
25.徳島県:12,368
26.北海道:11,800
27.福井県:11,705
28.千葉県:11,000
29.奈良県:10,967
30.神奈川県:10,474
31.群馬県:8,965
32.宮城県:8,482
33.大阪府:8,345
34.香川県:8,002
35.福島県:7,983
36.秋田県:7,685
37.山梨県:7,091
38.栃木県:6,710
39.滋賀県:6,200
40.鳥取県:6,198
41.埼玉県:5,227
42.山形県:5,146
43.富山県:4,889
44.石川県:4,420
45.青森県:4,038
46.茨城県:3,989
47.沖縄県:1,185

※国土交通省砂防部「全国における土砂災害警戒区域等の指定状況」より(2018年3月31日段階)
※各都道府県により推計された土砂災害警戒区域の総数です
※平成30年3月31日時点の値であり、基礎調査の進捗に伴い変更の可能性があります

参考資料など

国土交通省「全国における土砂災害警戒区域等の指定状況」(http://www.mlit.go.jp/river/sabo/sinpoupdf/jyoukyou-1803312.pdf)