全国でみる桜の健康度
3年連続、悪化傾向が続く
2011年から全国平均の桜の健康度を見ると、調査開始以来、最も悪い結果であった2016年や2017年とほぼ同じ値となり、健康状態は悪化傾向が続いていることが分かりました。
2011年の1.49と比較すると2018年は1.69と0.2健康度が悪化しており、樹勢が衰退傾向にあると言えそうです。
2011年の1.49と比較すると2018年は1.69と0.2健康度が悪化しており、樹勢が衰退傾向にあると言えそうです。
都道府県における桜の健康度
全体的に悪化傾向
京都では初めてランクダウン
都道府県ごとの桜の健康度をみると、多くの地点で優良(-)となったものの、昨年より「正常(+)」のエリアが2地点増加し、健康状態は悪化の傾向となりました。特に、北海道、宮崎県は3年連続で「正常(+)」となり、京都でも今年初めて「正常(+)」となりました。
京都の健康度を見てみると、2015年から右肩下がりで健康度が推移していることがわかります。
さらに「やや生育不良」と「生育不良」の数を足して、その割合をランキングにしたところ、全国(沖縄除く)でワースト1位は京都府という結果となりました。
健康度をランキングにすると、最も健康状態が良かったのは徳島県となり、2位が山形県、3位香川県に。徳島県は3年連続でトップ3入りとなりました。
一方、最下位46位は山梨県、45位は北海道となり、2017年の夏天候が一因と考えられ、桜の根や枝、芽が傷んだ可能性があります。
さらに「やや生育不良」と「生育不良」の数を足して、その割合をランキングにしたところ、全国(沖縄除く)でワースト1位は京都府という結果となりました。
健康度をランキングにすると、最も健康状態が良かったのは徳島県となり、2位が山形県、3位香川県に。徳島県は3年連続でトップ3入りとなりました。
一方、最下位46位は山梨県、45位は北海道となり、2017年の夏天候が一因と考えられ、桜の根や枝、芽が傷んだ可能性があります。
桜の健康度が低下すると?
健康度が低下しても、1~2年単位ではほとんど気づきません。ただ低下傾向が5年も続くと太枝が2、3本は枯れるリスクがあります。そうすると、春には花の咲き方が寂しい桜となってしまいます。
日本花の会 樹木医 和田博幸さんより
長期的に桜を見守ることが重要
「全体の傾向から、じんわりと桜の樹勢が衰えているのかなという見方です。台風によるマイナスの影響をあげていますが、枝が折れたり、芽が取れた付近から、新たに枝が伸び始めることがあります。そうなった場合、来年の樹勢向上(見た目上)に作用するかもしれません。
今年は健康度が0.01ポイント上向いていたので、今後上昇傾向になることを期待したいですね。桜は長期的に観察していくことが非常に重要です。今後も継続的に、サポーターの皆さんと調査を実施し、みんなで日本の桜を見守っていきましょう。」
桜の健康診断への想い
ソメイヨシノの寿命は60年と言われています。ソメイヨシノは戦後に多く植えられたため、当時植えられたものはすでに寿命を過ぎています。弱った桜・病気の桜が増えるのは自然のことです。
私たちには病気の治療や土のマッサージなど手当てを行うことで寿命を延ばすことができます。
春に美しい姿で楽しませてくれるニッポンの桜…皆さんと一緒に恩返ししていきたいですね。
また来年以降も桜の健康状態の変化を追って、桜を大切にする輪を広げていきたいと思います。
私たちには病気の治療や土のマッサージなど手当てを行うことで寿命を延ばすことができます。
春に美しい姿で楽しませてくれるニッポンの桜…皆さんと一緒に恩返ししていきたいですね。
また来年以降も桜の健康状態の変化を追って、桜を大切にする輪を広げていきたいと思います。