蚊のサーベイランスで見逃した!
2014年に東京都を中心にデング熱の国内感染が広まりました。海外でデング熱に感染した人が日本に入国・帰国し、その感染者を吸血した蚊が広めたと考えられています。
東京都は2004年から都内各地で蚊を採取してウイルスの有無を確認する「広域サーベイランス」(石神井公園、井之頭公園など16ヵ所、期間は6〜10月)を行ってきました。もし、ここでデングウイルスを保有する蚊を見つけていたら、早いうちに対策を打てたでしょう。しかし、「広域サーベイランス」では発見できませんでした。
東京都は2004年から都内各地で蚊を採取してウイルスの有無を確認する「広域サーベイランス」(石神井公園、井之頭公園など16ヵ所、期間は6〜10月)を行ってきました。もし、ここでデングウイルスを保有する蚊を見つけていたら、早いうちに対策を打てたでしょう。しかし、「広域サーベイランス」では発見できませんでした。
「重点サーベイランス」で徹底調査
そこで東京都はデング熱流行の翌年の2015年から、利用者が多くイベントなどが開催される23区内の代々木公園、上野公園など9ヵ所を「重点サーベイランス」(期間は4〜11月)として調査を開始しました。成虫だけでなく幼虫(ボウフラ)についてもウイルスの有無を調べる徹底ぶりです。
今年も「重点サーベイランス」が開始されていますが、第1回調査(4月16〜20日)で成虫0匹、幼虫61匹を採取しましたが、ウイルス検査は陰性。第2回調査(5月7〜11日)では成虫194匹、幼虫79匹を採取しましたが、いずれも陰性でした。
今年も「重点サーベイランス」が開始されていますが、第1回調査(4月16〜20日)で成虫0匹、幼虫61匹を採取しましたが、ウイルス検査は陰性。第2回調査(5月7〜11日)では成虫194匹、幼虫79匹を採取しましたが、いずれも陰性でした。
5つの輸入感染症をチェック
「重点サーベイランス」で調べているウイルスは、デング、チクングニア、ジカの3種。「広域サーベイランス」はその3種とウェストナイル、マラリアの計5種です。いずれかのウイルスが採取した蚊から検出されたら、日本に入国(帰国)した感染者を蚊が刺したことになり、その蚊を媒介して感染が流行する可能性があります。
ウイルス保有蚊が発見されたらどうするのでしょうか。「都として迅速に報道発表を行い、『蚊媒介感染症ハイリスク地点』というサイトで、ウイルス保有蚊が存在する可能性がある地点をお知らせすることになっています」(東京都福祉保健局環境保健衛生課)
「蚊媒介感染症ハイリスク地点」のサイトは次のURLです。
https://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/mosquito/mosquitomap/
デング熱の輸入症例は毎年200〜300件、チクングニア熱は10件前後、ジカ熱は数年に1件というペースで報告されています。2014年のデング熱以外は、蚊を媒介して国内で流行することはありませんでした。
しかし、外国人観光客も日本人渡航者も年々増える中、輸入感染症が蚊によって広まる可能性は大きくなっています。蚊が飛び回る時期は、東京都の「広域・重点サーベイランス」に注目です。
ウイルス保有蚊が発見されたらどうするのでしょうか。「都として迅速に報道発表を行い、『蚊媒介感染症ハイリスク地点』というサイトで、ウイルス保有蚊が存在する可能性がある地点をお知らせすることになっています」(東京都福祉保健局環境保健衛生課)
「蚊媒介感染症ハイリスク地点」のサイトは次のURLです。
https://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/mosquito/mosquitomap/
デング熱の輸入症例は毎年200〜300件、チクングニア熱は10件前後、ジカ熱は数年に1件というペースで報告されています。2014年のデング熱以外は、蚊を媒介して国内で流行することはありませんでした。
しかし、外国人観光客も日本人渡航者も年々増える中、輸入感染症が蚊によって広まる可能性は大きくなっています。蚊が飛び回る時期は、東京都の「広域・重点サーベイランス」に注目です。