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富山湾で季節外れの「だるま朝日」出現 蜃気楼の一種

2018/05/11 07:53 ウェザーニュース

11日(金)朝、富山県氷見市から「だるま朝日」の写真が届きました。海面水温と気温の差が大きくなることで光が屈折し現れる現象です。冷え込みが厳しくなる冬場に見られ、5月になって出現することはあまり多くはありません。
昨夜にかけて日本列島上空を通過した寒気の影響に加え、天気が回復して放射冷却現象が強まったため、今朝の氷見市は最低気温が4.9℃まで下がり、4月中旬並みの冷え込みになりました。一方で富山湾の海面水温は最も低い時期に比べて5℃前後上昇しており、この時期としては比較的温度差が大きくなったため出現したと見られます。

すでに上空の寒気は抜け、週末から来週にかけては気温の上昇が予想されていることから、ダルマ朝日の出現はこれが今シーズン最後となりそうです。

だるま朝日とは

だるま太陽とも呼ばれ、冬にまれに見られる現象です。
空気の密度が鉛直方向に急激に変化している状態の時に風景が歪んで見える「下位蜃気楼」現象によるもので、十分に冷やされた空気の下層が海面により暖められることで密度差が大きくなり、下側に朝陽の虚像が見えることでだるま型になるといわれています。

一方、富山湾でこの時期に見られる有名な蜃気楼は「上位蜃気楼」と呼ばれ、冷たい海水の上に暖かい空気が流れ込むことで見られるといわれています。
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