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端午の節句の「ちまき」 包まれた中身が東西で違う!

2018/05/02 09:51 ウェザーニュース

端午の節句のお祝いで食べると言えば、関東では柏餅が多いですが、関西ではちまきという人が多いと思います。
その「ちまき」、関東と関西で違いがあるようなんです。
ウェザーニュースでは、2018年4月26日に、ちまきに関する調査を実施し、6,472人から回答をいただきました。

その結果、北海道〜関東甲信は中身がおこわ、東海〜九州では中身が甘いお団子と回答している人が多いと判明。東海地方辺りで日本列島が二分してるではありませんか!

北日本、東日本の中身は「おこわ」

竹の皮でおこわを包む
北海道、東北、関東甲信、四国や九州の一部では、「おこわ」と回答した方が最も多い結果になりました。

こちらは、いわゆる「中華ちまき」で、もち米と一緒に味付肉やタケノコ、シイタケなどを一緒に竹の皮で包んで蒸し上げたもの。端午の節句では食べない方も、中華街などで食べた事がある方は多いのではないでしょうか。

西日本の中身は「細長いお団子」

笹の葉でお団子を包む
一方、東海北陸、近畿、中国、四国や九州の一部、沖縄では「お団子」が最も多くなっています。
こちらは、笹の葉に白くモチモチとした甘いお団子が包まれています。笹の葉の香りがほんのりついて美味しい一方、葉に付いてしまって食べにくいという難点もあったりします^^;

鹿児島は「灰汁巻き」

鹿児島で主流のちまき
唯一、鹿児島県のみ「灰汁巻き(あくまき)」と回答した方が最も多い結果となりました。
これは、灰汁(あく)に漬け込んだもち米を竹の皮で包みこみ、さらに灰汁で炊き上げたもの。砂糖醤油や黒砂糖、きなこをつけて食すようです。
他県民の筆者としては、一度食べてみたいです。

都があった近畿中心に定着

端午の節句にちまきを食べるのは、元々中国で供物を捧げていた行事が由来しています。
二千年以上も昔、中国にあった楚の国の屈原という詩人が、国を憂いながら汨羅の河に身を投げて死にました。その日が5月5日だったので、楚の国の人々は屈原をしのび、毎年この日に竹筒に米を入れて河に投げ入れ供養しました。これがちまき粽のはじまりです。
これが、奈良時代に端午の節句の風習の1つとして日本に伝来。当時、都のあった近畿地方を中心に、(白く甘い団子を笹の葉で包んだ)ちまきが広まったようです。
一説によると、その後も伝統を重んじる近畿地方では、ちまきを食べる習わしが引き継がれているようです。

一方、端午の節句にちまきを食す風習があまり定着しなかった東日本や北日本では、のちに端午の節句に柏餅を食べるのが主流となったようです。

同じ「端午の節句のお祝いの食べ物」ですが、エリアで大きく違っているのは、歴史が大きく関係しているんですね。
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