「空気や光を描く工夫はないか?」―その答を模索した“朦朧体”
日本の気候の特徴のひとつは、空気中に水蒸気を多量に含んでいることです。霞(かすみ)や霧(きり)、靄(もや)、雨などが日本特有の風景をかもし出しています。
朦朧体は、岡倉天心の指導のもと、横山大観ら日本美術院の画家たちが試みた、大気描写の新しい表現でした。
横山大観(1868~1958年)の画業をたどる「生誕150年 横山大観展」が東京・竹橋の東京国立近代美術館で開かれています。同館の主任研究員・鶴見香織さんに朦朧体と展示作品の見所について解説してもらいました。
「朦朧体とは本来、技法を指す言葉ではありません。空気や光を表現しようと、輪郭線をなくして色をぼかし重ねた実験的な表現を、批評家がそう呼んだのです。明治30年代の一時期、大観たちの関心は、日本の湿潤な空気を表現することに向かっていたわけです」(鶴見さん)
没線主彩の試みは、日本画の常識であった墨の線を否定し曖昧模糊(あいまいもこ)とした画風であったことから、当時は受け入れられず、 批評家からは非難と揶揄(やゆ)を込めて“朦朧体”と呼ばれました。
朦朧体は、岡倉天心の指導のもと、横山大観ら日本美術院の画家たちが試みた、大気描写の新しい表現でした。
横山大観(1868~1958年)の画業をたどる「生誕150年 横山大観展」が東京・竹橋の東京国立近代美術館で開かれています。同館の主任研究員・鶴見香織さんに朦朧体と展示作品の見所について解説してもらいました。
「朦朧体とは本来、技法を指す言葉ではありません。空気や光を表現しようと、輪郭線をなくして色をぼかし重ねた実験的な表現を、批評家がそう呼んだのです。明治30年代の一時期、大観たちの関心は、日本の湿潤な空気を表現することに向かっていたわけです」(鶴見さん)
没線主彩の試みは、日本画の常識であった墨の線を否定し曖昧模糊(あいまいもこ)とした画風であったことから、当時は受け入れられず、 批評家からは非難と揶揄(やゆ)を込めて“朦朧体”と呼ばれました。
結果的には大観は、朦朧体から脱却し、別の表現を開拓していくが、「朦朧体で培った感受性は、その後の大観の水墨画へ大きく影響を与えました。大観はそこで、見事なまでに空気や光を表現しています。水墨画の集大成といえるのが、今回の展示品の目玉でもある『生々流転(せいせいるてん)』です」(鶴見さん)
参考資料など
『生誕150年 横山大観展』
■東京展:2018年4月13日(金)~5月27日(日)東京国立近代美術館
■京都展:2018年6月8日(金)~7月22日(日)京都国立近代美術館
■東京展:2018年4月13日(金)~5月27日(日)東京国立近代美術館
■京都展:2018年6月8日(金)~7月22日(日)京都国立近代美術館