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暖かさがツツジの開花を最大2週間早めている?

2018/04/12 18:08 ウェザーニュース

桜からバトンタッチを受け、街はツツジの季節に。
赤や白に咲く花の蜜は、子供の頃に吸ったことがあるという方も多いのではないでしょう?

通常の見頃はGW前後

ツツジは万葉集においても歌が詠まれるほど日本でも古くから栽培され、親しまれてきました。

通常、ツツジの花は4月中旬から咲き始め、GWの頃に見頃を迎えます。

しかし今年は4月に入るやいなや咲きはじめたという声が。
実際のところはどうなのか、調査してみました。

埼玉では観測史上最も早い開花

ウェザーニュースでは4月9日(月)にツツジが開花しているのか全国調査を実施。
西日本ほど「開花している」割合が高く、西から開花前線が北上してきている様子が分かります。
さらに各地方気象台が発表しているツツジの開花状況を集計してみました。

埼玉 4月5日(平年より14日早い)
名古屋4月9日(平年より5日早い)
京都 4月7日(平年より15日早い)
愛媛 4月1日(平年より3日早い)
徳島 4月6日(平年より13日早い)
広島 3月31日(平年より7日早い)
鹿児島4月4日(平年より10日早い)

各地とも1週間〜2週間ほど早く開花していました。中でも埼玉は、1953年の観測開始以降で最も早い記録となり、異常な早さで開花している事が分かります。

桜の開花も早めの傾向に

そして今年はソメイヨシノの見頃も早かったのです。名古屋や大阪、京都など6地点で観測史上最も早く、東京でも過去3番目の早さで桜が満開となりました。(2018年3月28日現在)

この傾向は、今年の冬がラニーニャ現象で記録的な寒さとなり休眠打破が確実に行われたこと。さらに、2月末から急に暖かい日が多く桜のつぼみの生長が加速したためと考えられます。

東日本では観測史上一番高温だった3月

多くの花にとって、開花を推し進める暖かさですが、今年は3月に異常なほどの高温を記録しました。

日本付近は寒気が南下しにくく、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、東日本の月平均気温は平年差+2.5℃となり、1946年の統計開始以来3月として1位の高温となりました。

この気温傾向から、東日本で昨年よりもツツジの開花割合が高いのは、暖かさが後押ししたという事が言えそうです。
ぜひ近所や通勤通学での咲き具合に注目を!
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