エンジェル・スタジアム(ロサンジェルス・エンジェルスの本拠地)
「シーズン中(3月末~9月)の降雨はごくわずか。特に6月から9月にはほとんど雨が降らない日が続きます。大谷のホームゲームの先発予定試合が雨で流れることは、まずないと思っていいでしょう。
また、風はメジャーの球場では弱いほうです。ただ、夏場以外のナイトゲームでは、ライト、センター方向からホーム方向へ湿った風がよく吹き、その影響で空気が重くなって打球が飛びにくくなります。
投手・大谷にとってはプラス要素ですが、打者・大谷にとってはマイナス要素。大谷の放った大飛球がフェンス前で失速。そんなシーンがシーズン中に2、3度あるかもしれません」(友成さん)
打者・大谷はこの球場で2試合連続のホームランを放ち、さっそく現地のファンにその実力を示して見せました。ただ、友成さんも語るように、ナイトゲームによく吹く湿った風の影響もあって、投手にやや有利な球場とされています。今後、打者・大谷がこの「気象的特性」にどのように対応していくのか注目です。
一方、投手・大谷にとっては「夏」が要注意。疲労がピークに達する時期であることに加え、「夏は気温の高い乾燥した日が続き、春に比べて打球が飛びやすくなる」からです。
エンジェルスは2010年以降、プレーオフ進出が1度しかありません。この本拠地球場での大谷選手の活躍が、チームの浮沈に大きな影響を与えることになりそうです。
また、風はメジャーの球場では弱いほうです。ただ、夏場以外のナイトゲームでは、ライト、センター方向からホーム方向へ湿った風がよく吹き、その影響で空気が重くなって打球が飛びにくくなります。
投手・大谷にとってはプラス要素ですが、打者・大谷にとってはマイナス要素。大谷の放った大飛球がフェンス前で失速。そんなシーンがシーズン中に2、3度あるかもしれません」(友成さん)
打者・大谷はこの球場で2試合連続のホームランを放ち、さっそく現地のファンにその実力を示して見せました。ただ、友成さんも語るように、ナイトゲームによく吹く湿った風の影響もあって、投手にやや有利な球場とされています。今後、打者・大谷がこの「気象的特性」にどのように対応していくのか注目です。
一方、投手・大谷にとっては「夏」が要注意。疲労がピークに達する時期であることに加え、「夏は気温の高い乾燥した日が続き、春に比べて打球が飛びやすくなる」からです。
エンジェルスは2010年以降、プレーオフ進出が1度しかありません。この本拠地球場での大谷選手の活躍が、チームの浮沈に大きな影響を与えることになりそうです。
ミニッツメイド・パーク(ヒューストン・アストロズの本拠地)
「開閉式屋根付きの球場ですが、屋根が開いているのはシーズン序盤だけで、大半の試合(昨年は81試合中68試合)は雨天でなくても、屋根を閉じておこなっています。
これはヒューストンの気候が高温多湿で蒸し暑く、蚊が多く発生するからです。そのためドーム球場に限りなく近いと言えますが、札幌ドームのようにホームランの出にくいドーム球場ではありません。その反対で、両翼から左中間・右中間が極端に浅いため、一発リスクが際立って高くなっています」(友成さん)
昨季、ワールドシリーズを制し、メジャーの頂点に立ったアストロズ打線には、パワーと技術を兼ね備えたハイレベルな打者が並びます。投手・大谷がどのようなゲームプランを立てて試合に臨むのか、注目です。
これはヒューストンの気候が高温多湿で蒸し暑く、蚊が多く発生するからです。そのためドーム球場に限りなく近いと言えますが、札幌ドームのようにホームランの出にくいドーム球場ではありません。その反対で、両翼から左中間・右中間が極端に浅いため、一発リスクが際立って高くなっています」(友成さん)
昨季、ワールドシリーズを制し、メジャーの頂点に立ったアストロズ打線には、パワーと技術を兼ね備えたハイレベルな打者が並びます。投手・大谷がどのようなゲームプランを立てて試合に臨むのか、注目です。
セーフコ・フィールド(シアトル・マリナーズの本拠地)
「開閉式屋根付きの球場で、普段は屋根を開けて試合が行われています。寒流の影響で5月半ばくらいまで空気が冷えて湿気を多く含んでいるため、打球が伸びません。
また、球場の上空をレフトからライト方向へ強い風が吹いているため、右の強打者は風の影響をもろに受け、レフト席に本塁打を打つペースが大幅にダウンします。これまでマリナーズに入団した右の大砲の大半が、本塁打数の激減に見舞われたのもそのためです。この不利をはねのけて一発を量産しているのは、昨季の打点王ネルソン・クルーズくらいのものです」(友成さん)
イチロー選手が6年ぶりに復帰することでも注目を集めている、マリナーズの本拠地球場です。湿気や風の影響に加え、球場サイズも大きめなので、投手・大谷にとっては有利な球場と言えそうです。一方、打者には不利な球場ですが、左打者である大谷にとっては、右打者ほど極端な不利を受ける心配はなさそうです。
また、球場の上空をレフトからライト方向へ強い風が吹いているため、右の強打者は風の影響をもろに受け、レフト席に本塁打を打つペースが大幅にダウンします。これまでマリナーズに入団した右の大砲の大半が、本塁打数の激減に見舞われたのもそのためです。この不利をはねのけて一発を量産しているのは、昨季の打点王ネルソン・クルーズくらいのものです」(友成さん)
イチロー選手が6年ぶりに復帰することでも注目を集めている、マリナーズの本拠地球場です。湿気や風の影響に加え、球場サイズも大きめなので、投手・大谷にとっては有利な球場と言えそうです。一方、打者には不利な球場ですが、左打者である大谷にとっては、右打者ほど極端な不利を受ける心配はなさそうです。
グローブライフ・パーク・イン・アーリントン(テキサス・レンジャーズの本拠地)
「テキサスのダラス郊外にある球場です。球場のサイズは大きめですが、7月以降は高温と乾燥の灼熱日が続くため打球がよく飛び、メジャーでも屈指の本塁打が出やすい球場になっています。日本人投手はフライボールピッチャー(打球がフライになる傾向の強い投手)が多いため、この球場と相性が悪い傾向にあり、投手・大谷も苦戦する可能性があります」(友成さん)
打者・大谷の活躍は期待できる一方、投手・大谷には厳しい球場のようです。レンジャーズには昨季、7月末までダルビッシュ選手が所属していました。ダルビッシュ選手の昨季のシーズン防御率は3.86でしたが、この球場で投げた12試合の防御率は5.38と低調でした(他球場では19試合に登板して防御率2.90)。
打者・大谷の活躍は期待できる一方、投手・大谷には厳しい球場のようです。レンジャーズには昨季、7月末までダルビッシュ選手が所属していました。ダルビッシュ選手の昨季のシーズン防御率は3.86でしたが、この球場で投げた12試合の防御率は5.38と低調でした(他球場では19試合に登板して防御率2.90)。
オークランド・コロシアム(オークランド・アスレティックスの本拠地)
「寒流が流れ込むサンフランシスコ湾に面しているので、海風が吹く日は重い湿った空気に包まれ、打球が飛ばなくなります。しかも、ファールテリトリーが極端に広いので内野ファールフライが多くなり、投手に有利な球場となっています。
ただ、気温が上がる夏場は打球が伸びて一発リスクが増すので、投手・大谷は注意が必要でしょう。アスレティックスはパワー優先の打線を組んでいるので、速球主体で安易に攻めると痛い目にあうかもしれません」(友成さん)
4月1日(日本時間2日)、大谷選手がメジャー初登板初勝利をマークした球場です。キャンプ地のアリゾナは乾燥した気候であるため、ボールがすべり、制球に苦しんでいた投手・大谷ですが、湿気の多いオークランドでは制球力もアップし、見事なピッチングを見せてくれました。
このオークランド・コロシアムはアメリカン・フットボールとの兼用球場となっていて、ファールテリトリーが広い造りになっているのもそのためです。「NFLのシーズンが始まる8月以降は、グラウンドと芝の状態が荒れる」傾向にありますが、エンジェルスのソーシア監督は打者・大谷を指名打者で起用し、外野の守備につかせないと明言しているので、大谷選手の守備を心配する必要はなさそうです。
4月3日(日本時間4日)の本拠地デビュー戦では、打者として初本塁打もマークし、投打ともに幸先のよいスタートを切った大谷選手。こうした球場の「気象的特性」も活かしながら、今後もさらなる活躍を見せてくれることでしょう!
ただ、気温が上がる夏場は打球が伸びて一発リスクが増すので、投手・大谷は注意が必要でしょう。アスレティックスはパワー優先の打線を組んでいるので、速球主体で安易に攻めると痛い目にあうかもしれません」(友成さん)
4月1日(日本時間2日)、大谷選手がメジャー初登板初勝利をマークした球場です。キャンプ地のアリゾナは乾燥した気候であるため、ボールがすべり、制球に苦しんでいた投手・大谷ですが、湿気の多いオークランドでは制球力もアップし、見事なピッチングを見せてくれました。
このオークランド・コロシアムはアメリカン・フットボールとの兼用球場となっていて、ファールテリトリーが広い造りになっているのもそのためです。「NFLのシーズンが始まる8月以降は、グラウンドと芝の状態が荒れる」傾向にありますが、エンジェルスのソーシア監督は打者・大谷を指名打者で起用し、外野の守備につかせないと明言しているので、大谷選手の守備を心配する必要はなさそうです。
4月3日(日本時間4日)の本拠地デビュー戦では、打者として初本塁打もマークし、投打ともに幸先のよいスタートを切った大谷選手。こうした球場の「気象的特性」も活かしながら、今後もさらなる活躍を見せてくれることでしょう!
参考資料など
『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2018』(廣済堂出版)