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日本人は「春分の日」に春を感じている?

2018/03/23 18:16 ウェザーニュース

今年の春分の日は3月21日。「春分」は二十四節気(にじゅうしせっき)のひとつで、毎年、3月20日か3月21日になることが多いです。この日、太陽は真東から昇り、真西に沈み、昼夜の長さはほぼ等しくなります。

二十四節気は中国伝来の言葉で、一年を24に等分し、それぞれに季節の名称が付けられています。「春分」のほかには「立春」「啓蟄」「立夏」「夏至」「立秋」「秋分」「立冬」「冬至」などがあります。

春分の日の気温は北と南で20℃も差がある!?

二十四節気をもとに考えると、春分の日は“春ど真ん中”です。でも、気象庁の区分では、春は3~5月なので、春分の日は“春の初めのほう”といえそうです。

春のど真ん中でも、初めのほうでもある春分の日の気温はどうなっているのでしょうか。春分の日の過去10年の気温を見てみましょう。

以下に掲載したのは、北端の都道府県庁所在地の札幌市と、南端の都道府県庁所在地の那覇市、そして、首都・東京の「過去10年の春分の日の平均気温」です。
こうして見ると、同じ春分の日でも、気温に大きな開きがあることがわかりますね。

札幌では、過去10年のうち3回も零下になっています。春分の日に雪が降ることも、珍しくはありません。

一方、那覇では、20℃を超えた年が5回もあります。しかも、2014年以外はすべて18℃以上だから、ずいぶん暖かいことがわかります。ザックリいうと、春分の日の気温は、札幌と那覇で約20℃の開きがあります。

東京の春分の日は例年、札幌と那覇の中間の気温といったところですが、今年は札幌並みの低温で、雪の予報も出ています。寒気が下りていることと、南岸低気圧が通過するためで、記録的な「春分の日」になりそうです。

よく「暑さ寒さも彼岸まで」といいます。春の彼岸は春分の日前後の1週間、秋の彼岸は秋分の日前後の1週間をさします。ですから「寒さは春の彼岸まで」という意味になりますが、今年の関東地方の「春分の日」は本当にその通りですね。

北海道の人にとって、春分の日は冬?

では、実感として、私たちは春分の日に春を感じているのでしょうか。

「ウェザーニュース」が2017年3月20日(春分の日)に実施したアンケートがあります。全国の7024人の方から回答をいただきました。

全国各地に住む人たちに、春分の日について、「あなたの季節感は?」という質問をしました。その答えをまとめ、グラフで表わしてみました。
このアンケート結果を見ると、北海道では約半数の51%の人が春分の日を「春のはじめ」と感じていて、「春本番」と思っている人はたったの1%です。「冬の終わり」と感じている人は47%います。

一方、沖縄県では約半数の49%の人が春分の日を「春のはじめ」、46%の人が「春本番」と感じていることがわかります。これらを合わせると95%になり、ほとんどの人が春分の日を「春」と感じているのでしょう。

沖縄では、啓蟄も十分に春!

冬ごもりしていた虫が地上に這い出てくる「啓蟄」の頃(3月5〜6日)に対しても、季節感を尋ねてみました(2017年3月5日実施)。
結果は、北海道で「春のはじめ」と感じる人は12%で、「春本番」と思う人は0%でした。

一方、沖縄県では「春のはじめ」が54%、「春本番」は37%で、合わせると91%。沖縄県では、約9割の人が啓蟄にすでに春を感じていることがわかります。

春分の日は日本全国で春分の日ですが、地域による気温と季節感には、大きな開きがあるのですね。
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