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山地の力!関東は雨が降りにくい?

2018/03/14 13:03 ウェザーニュース

この時期、低気圧が日本海を進み、日本列島では雨風が強まることがあります。
ところが、関東地方は他の地域に比べると雨が降らない場合があるんです。

いったいなぜなのでしょう?

日本海低気圧の時、関東平野は雨が降りにくい

この『日本海を低気圧が通過する』パターンでは、関東地方は雨が降りにくい、という特徴があります。
これは”関東山地”の影響が非常に大きいと考えられています。

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関東山地は、関東地方を囲むように、関東北部〜西部にわたって位置します。
このため、たとえ大きな雨雲が西から押し寄せても、関東山地にブロックされてしまい、雨雲が山を越えることができません。

となると、関東山地より東、つまり関東平野内には一切雨雲が入ってこない、という現象が起こるのです。

日本海を低気圧が通過しているときの雨雲の様子

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2017年2月の雨雲レーダー画像
こちらは、2017年2月17日15時、20日15時、23日7時の雨雲レーダー画像です。
3日間とも、まるで関東平野を避けるように、関東の周囲にだけ雨雲がかかっていることがわかります。

普通に生活をしているとなかなか気づかないのですが、レーダーなどで雨雲や雲の様子を見ると今回のような奇怪な現象を発見することがあり、同時にそれをもたらす地形の力に驚くことがあります。

遠くの山々の力ってすごいんだな〜なんて…

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埼玉県熊谷市
「今日は、遠くの山が、よく見えます。」

実は、同様に冬型気圧配置の時の”冬晴れ”も、雨雲・雪雲が山脈にブロックされている事が原因です。
関東平野で生活を送る場合は、遠くに見える山々の力を時々考えると感慨深いものがありますね。
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