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災害への意識低下 居住環境の変化が原因か

ー「減災調査2018」約1万人を対象に実施
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2018/03/14 11:01 ウェザーニュース

防災・減災に大きくかかわる備えの視点。避難への意識や家や家具の対策、非常食の備えに関して変化を捉えるため調査を実施しました。

避難場所の認知は年々増加 ただし、避難経路の認知は減少

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減災調査2018
「自宅付近の避難場所を知っていますか?」
東日本大震災以降、避難場所等の図記号の標準化や防災訓練など、各地で避難へ取り組みが進められています。

そこで、実際に避難場所が認知されているのか、過去4回分の調査と比較。東日本大震災以降も避難場所の認知度は年々増加しているものの、避難経路に関しては認知が低下していることがわかりました。

居住環境の変化で避難経路まで認知されていないケースも

避難場所や避難所は公民館や小学校など、普段から利用しやすい施設に設定されています。

しかし、単身赴任や引っ越しなどの居住変化で、「場所は知っているけど、そもそも行ったことがない」という方も少なくないのではないかと考えられます。

非常食の平均は2.3日
備蓄への意識は大きく変化せず

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減災調査2018
「非常食、何食分備えてる?」
震災後、深刻な問題となった食糧不足。食料の物流網も数日マヒし、一部では買い占めなどの問題も当時発生しました。

そこで、非常食の備えに関して過去6回分の調査と比較してみたところ、東日本大震災以降、あまり大きく変化していないことがわかりました。

長期保存が可能な食料が増えてきているもの、なかなか普及までに至っていない状況が結果からも伺えます。

帰宅困難を経験した地域で
高い備蓄意識

<都道府県別結果(2018年)>
1位 宮城 82.6%
2位 熊本 77.5%
3位 神奈川 75.7%
4位 東京 75.2%
5位 千葉 73.3%

また、都道府県別で見ると、東日本大震災や熊本地震で帰宅困難を経験した地域で備蓄意識が高い傾向。震災の教訓が結果に結びついていることが伺えます。

家や家具への災害対策
意識が年々低下傾向

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減災調査2018
「家や家具に災害対策してる?」
家や家具への災害対策に関しても過去4回分の調査を比較しました。その結果、「対策をしている」が4割。年々、意識が低下傾向にあることがわかりました。

日頃の備えが大切

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道路の陥没などで通れなくなったり、支援物資が数日経っても届かないなど災害発生時は何が起こるかわかりません。避難場所までのルート確認や、非常持ち立ち袋の定期的なチェック、家具の補強など、日頃の備えを大切にしていきたいですね。

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