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天候不順で高値が続く野菜、3月はどうなる?

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2018/03/02 07:31 ウェザーニュース

昨年秋から、だいこん、はくさい、キャベツといった野菜の高値が続いています。2月の価格水準は平年の2〜3倍といったところ。
3月はどうなるのか、農林水産省が価格見通しを発表しました。
>>3月以降の天候は?

台風や低温による影響

野菜の高値は、昨年秋から続く天候不順が主な原因です。昨年10月には超大型の台風21号が上陸しました。
進路上にあった東海地方から関東地方は、レタスやキャベツ、だいこんなどの主産地で、塩害によって枯れるなどの被害が相次ぎました。

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2017年台風21号の進路(気象庁HPより)
また、昨年11月には強い寒気が度々流れ込み、特に11月後半からの低温の影響で全国的な産地で生育不良となったことも価格高騰に拍車をかけました。

野菜高騰はいつまで?

今年に入ってからも1月の降雪など、入荷が回復するタイミングで天候が崩れていることも影響しています。農畜産業振興機構は2月6日時点で「3月までは品薄が続くと分析」していましたが、価格高騰はいつまで続くのでしょうか。

農林水産省が2月28日に発表した価格調査(2月19日~21日)によると、はくさいが平年の237%、キャベツが242%、だいこんが208%と依然として平年の2倍以上の高値となっています。

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価格が平年並みに落ち着く時期については、だいこんが3月後半になると少し回復し、にんじん、レタスが平年並みに戻るというのが農林水産省の見通しです。

それでも、この時季に美味しくなる春キャベツはまだまだ高値が続き、鍋物に欠かせないはくさいは、価格が平年並みに落ち着くのは早くても3月末から4月上旬になるということです。
>>3月以降の天候は?

野菜高騰で「冷凍野菜」が人気

野菜があまりに高いので、「冷凍野菜」が人気です。「冷凍野菜」の定番といえば、ブロッコリー、ほうれんそう、いんげん、さといも、カボチャなどですが、最近はにんじん、はくさい、だいこん(煮たもの)、キャベツ(蒸したもの)も販売されています。

「冷凍野菜」は捨てる部分がなく、使う分だけとって冷凍庫に戻せば保存がききます。備蓄しておくと便利なだけでなく、今のように野菜の高値が続くときは経済的でもありますね。

参考資料など

農畜産業振興機構「野菜の需給・価格動向レポート」、農林水産省「野菜の生育状況及び価格見通し(平成30年3月)について」、農林水産省「食品価格動向調査(野菜)」
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