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【災害列島・日本】自然災害の被害額が多い都道府県は?

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2018/02/23 10:20 ウェザーニュース

あなたが住んでいる地域は、どれほど自然災害による被害をこうむったのでしょうか。総務省消防庁のデータをもとに紹介します。

東日本大震災による巨額の被害

総務省消防庁は毎年、自然災害等による都道府県別被害額を発表しています。今回、2011〜15年の5年分を集計しました。

内容をみてみると、宮城県(3兆8465億円)・岩手県(9316億円)・福島県(6291億円)が突出しています。これは2011年3月の東日本大震災を含んでいるためです。

2011年の全国の被害総額は6兆4187億円。翌年以降の3972億円(12年)、3659億円(13年)、3923億円(14年)、2810億円(15年)と見比べると、2011年は約20年分の被害を受けたかっこうです。

一つの自然災害で1000億円を超える被害

東日本大震災ほどでなくても、一つの自然災害が大きな被害をもたらします。たとえば、「平成24年7月九州北部豪雨」です。梅雨前線による集中豪雨で河川が氾濫し、熊本県・福岡県・大分県で死者・行方不明者32名。全壊・半壊・一部損壊は約2000棟、床上床下浸水は1万棟以上。

この年の熊本県・福岡県・大分県3県の被害総額は1700億円超。その大半は九州北部豪雨によるものです。一つの災害が1000億円をもたらすことは珍しくないのです。

災害列島といっても地域差が大きい

自然災害による被害額の都道府県別でみると、ひと口に「災害列島」といっても、地域差が大きいことがわかります。

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2011〜15年の5年間の被害額が100億円に満たなかったのは、香川県・愛知県・福井県・佐賀県・富山県・東京都・鳥取県・大阪府の1都1府6県です。いずれもこの間、大きな自然災害がなかったからですが、比較的面積が狭く、気候が穏やかといった共通点があります。

なかでも東京都の51億円、大阪府の16億円という被害額は、その経済規模や居住人口に比べると驚くべきことです。ただし、こうした地域に巨大地震が起これば状況はたちまち一変するので油断はできません。

【都道府県別・自然災害による被害額】

総務省消防庁に報告された「災害年報」に基づき、2011〜15年の5年間の都道府県別損害額を高い順に紹介致します。

自然災害とは、暴風・竜巻・豪雨・豪雪・洪水・高潮・地震・津波・噴火・その他の異常な自然現象・大規模な事故をいいます。被害額は、1億円未満を四捨五入しました。

・宮城県/3兆8465億円
・岩手県/9316億円
・福島県/6291億円
・茨城県/1950億円
・青森県/1846億円
・千葉県/1721億円
・新潟県/1581億円
・鹿児島県/989億円
・熊本県/984億円
・北海道/920億円
・三重県/873億円
・栃木県/854億円
・長野県/745億円
・高知県/740億円
・兵庫県/724億円
・静岡県/650億円
・福岡県/633億円
・秋田県/592億円
・大分県/592億円
・山形県/591億円
・岐阜県/481億円
・京都府/431億円
・群馬県/399億円
・和歌山県/395億円
・奈良県/368億円
・山梨県/359億円
・滋賀県/352億円
・島根県/327億円
・徳島県/288億円
・沖縄県/288億円
・広島県/283億円
・山口県/274億円
・宮崎県/254億円
・長崎県/236億円
・岡山県/199億円
・愛媛県/196億円
・石川県/153億円
・埼玉県/122億円
・神奈川県/119億円
・香川県/96億円
・愛知県/72億円
・福井県/71億円
・佐賀県/61億円
・富山県/56億円
・東京都/51億円
・鳥取県/38億円
・大阪府/16億円

あなたが住む地域の自然災害による被害額はどれほどでしょうか。将来のリスクを表しているわけではありませんが、それだけのリスクに備えるなど参考にしてはいかがでしょうか。
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