まるで未確認飛行物体のような、滑らかで不思議な形状の雲。しかも風に乗って流れる普通の雲と違い、出現すると場所がほとんど動きません。

今日の富士山山頂付近では強い西風が吹いています。山を越えた湿った風がその風下でも波打ち続け、強制的に風が上昇している部分で雲ができます。
風が上昇する場所で雲が出来て、風が下降する場所では雲が消えていくという現象を絶え間なく繰り返すことによって、同じ場所で雲が止まって見えます。

つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、

・上空に湿った空気が存在
・上空の風が強い

という状況の時に発生しやすくなります。

上空が湿っているということは、雲が発生する条件がそろい始めている証拠です。そのため、つるし雲が見えると天気が下り坂といわれます。

今日は西から低気圧が接近中で、富士山周辺にも湿った空気が流れ込みやすくなり始めています。このあと富士山周辺では雲が増えて夕方以降は雨が降り、一時的に強まる可能性があります。青空が見えていても油断せず、雨具を持ってお出かけください。
〔リンク〕天気予報・週間予報
〔リンク〕最新のライブカメラ映像