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冷え対策の切り札! “腹巻”がすごい理由

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2018/02/05 18:06 ウェザーニュース

最強寒波が日本列島を覆い、寒い日が続いています。この時季の体調不良を防ぐためには、体を冷やさないというのが医学の常識です。

なぜ体を冷やしてはいけないのか? なぜ腸を冷やしてはいけないのか? 大腸肛門専門医、草間香先生(草間かほるクリニック院長/東京・麻布十番)に冷え対策のポイントを教えてもらいました。

体が冷えるとどうなるのか?

「体が冷えて、腸内の温度が36℃を下回ると、免疫細胞のはたらきが低下し、ぜん動運動も衰えて便秘や下痢で痔が悪化したり、風邪・インフルエンザなどにかかりやすくなってしまいます。また、血流が悪くなり、体力を低下させてしまいます」

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「体が冷えているかどうかを調べる簡単な方法があります。起床時に腋の下に手を入れ、そのあとにお腹に触れてみて、腋の下よりも冷たければ冷えの可能性があります」

腹巻の効果とは

「とっておきの体を温める方法が腹巻です。わたくしのクリニックでは、腸を冷やさない方法として、まず温かい飲み物を摂ることを推奨していますが、腹巻も簡単で手近な役立ちアイテムとして紹介しています。冷えを防ぐため、体全体に温かい血液を巡らせるには、へその下あたりを温めるのが有効です」

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へその下あたりを温めるのが効果的
「腸を温めると腸内環境も改善され、体調も良くなるという好循環が生まれます。血流がよくなると便秘や痔の改善にもつながります。これは冬に限ったことではなく、夏の冷房などによる冷え性対策にもなります。腸を温めることで基礎代謝も上がり、体調が改善されます」

腹巻の使い方

「素材によって変わってきます。肌に直接つける場合は、ヒートテックやパイル生地、メリヤス、綿素材など。肌着の上からは、ウール、ニット、フリース素材がいいでしょう。いずれにしてもこうしなければならないというものではありません。

また、一日中つけておくのがいいのか、時間を決めてつけるのか、就寝時だけがいいのか。これもそれぞれつけている人のつけ心地によると思います。不快なのに無理してつけても意味がありません。肌の具合や汗のかき方などをみて自分で判断してください」

おしゃれな腹巻も登場

「近年、若い女性やビジネスマンの間でも腹巻が見直されていて、これまでの腹巻のイメージをくつがえすような斬新な商品が出回っています。腹巻をつけるとお腹まわりが気になるところですが、あまりかさばらない薄手のものも数多くあります。遠赤外線の温め効果が高いタイプなど種類・色・デザインも豊富で、中には見えてもかまわない腹巻もあるぐらいです」

体が冷えるとさまざまな不調につながるのです。体を温めるには、温かい飲み物を摂る、お風呂に入るなどいろいろありますが、持続的にお腹を温めてくれる腹巻はたいへんすぐれた日本人の知恵です。

冷えで困っている人にはもちろん、体調が思わしくない人も、腹巻をしてその効果を確かめてみてはいかがでしょうか。
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