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【調査】あなたにとって「大雪」の基準は?
地域によって大差あり

2018/02/02 09:46 ウェザーニュース

冬の天気予報で特に気になるのが、“大雪”情報です。ところで、大雪ってどれぐらいからを指すのでしょうか?
ウェザーニュースでは、「あなたにとって大雪ってどのくらい?」と質問してみました。
>>この先1週間で雪は降る?

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調査は、12月14日(水)〜15日(木)にウェザーニュース会員の方に実施。「0(少しでも積もっていたら)」「5cm積もったら」以下5cmごとに100cmまでの選択式で行い、8055人から回答をいただきました。

全国平均は「20.6cm」。選択肢別に見ると、1位が「10cm」(23%)、2位が「30cm」(19%)でした。
なぜ、多くの人が「10cm」「30cm」を大雪と考えるのでしょうか?

「靴が埋まるくらい」(10cm、神奈川県)、「膝位だと大雪かな?」(30cm、栃木県)、「交通網の麻痺、車のタイヤスリップ、子供達が雪ダルマを作る等」(20cm、千葉県)と、体感や生活への影響を目安とするコメントが多くありました。なかには「猫が、外に出たがらない時に大雪だと思います」(20cm、愛知県)なんて微笑ましい意見も。

ちなみに1月22日には首都圏でも雪が降り交通などに混乱が生じましたが、その時の都心の積雪は23cmでした。

やはり豪雪地帯の“大雪”は違う!

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こちらの地図は豪雪地帯対策特別法により指定され、雪害の防除など総合的な豪雪地帯対策が実施されている地域です。国から「豪雪地帯」と指定されているエリアは、今回の調査でも軒並み全国平均値よりも高い数字となっています。

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今回の調査による都道府県別の平均値トップは新潟県で「48.3cm」、次いで福井県の「47.2cm」、富山県の「46.4cm」です。やはり“大雪”が深めの都道府県と豪雪地帯がリンクしていることがわかりますね。

さらに回答を詳しく見てみると「長靴のたけを超えたら。道の両脇に雪壁ができたら」(40cm、石川県)から、「2階建て家屋の2階から出入りするほどの積雪」(100cm、富山県)、「小千谷市は、1mしか積もらなければ、小雪です」(100cm、新潟県)なんて豪快なコメントまで。

また、同じ北国でも宮城県の平均値が「24.4cm」、福島県で「27.6cm」と、降雪量の少ない地域では、やはり意識が違うようです。「普段は積もらないので、20cmくらい積もると通勤が大変です」(20cm、福島県)、「この辺では、30cm積もれば大雪です」(30cm、宮城県)。

北海道の平均値が「32.6cm」とそれほど高くないのも、太平洋側では雪が少ないことが影響しているのかもしれません。

都道府県別平均値の11位以下は下記の通りです。

11位:長野(31.2cm)
12位:山梨(29.9cm)
13位:岐阜(29.7cm)
14位:滋賀(27.9cm)
15位:岩手(27.7cm)
16位:福島(27.6cm)
17位:群馬(25.9cm)
18位:宮城(24.4cm)
19位:京都(22.1cm)
20位:沖縄(22.0cm)
21位:広島(19.0cm)
22位:栃木(18.8cm)
23位:奈良(18.6cm)
24位:埼玉(18.5cm)
25位:東京(18.4cm)
26位:兵庫(18.3cm)
27位:神奈川(18.0cm)
28位:大阪(17.8cm)
29位:茨城(17.7cm)
30位:千葉(17.3cm)
31位:三重(16.7cm)
32位:愛知(16.6cm)
33位:山口(16.4cm)
34位:鹿児島(15.8cm)
35位:大分(15.7cm)
36位:岡山(14.7cm)
37位:静岡(14.6cm)
38位:福岡(14.5cm)
39位:宮崎(13.8cm)
40位:愛媛(13.6cm)
41位:高知(13.5cm)
42位:徳島(13.4cm)
43位:和歌山(13.3cm)
43位:佐賀(13.3cm)
45位:熊本(12.1cm)
46位:長崎(11.6cm)
47位:香川(10.0cm)

気象情報も地域ごと

実は、よく気象情報で耳にする「大雪注意報」「大雪警報」も、地域によって発表基準に違いがあります。
例えば、東京都千代田区では、「注意報」が【12時間降雪の深さ5cm】、「警報」は【12時間降雪の深さ10cm】であるのに対し、新潟県新潟市では「注意報」=【6時間降雪の深さ15cm】、「警報」=【6時間降雪の深さ30cm】。

また、同じ東京都でも、檜原村(ひのはらむら)では、「注意報」=【12時間降雪の深さ5cm】、「警報」=【12時間降雪の深さ20cm】です。これは、雪に対する慣れや、雪対策の設備や行政の施策の差を反映しているといえるでしょう。

雪のある季節を楽しむ

今回の調査で印象深かったのは、日本人の雪に対する思い入れです。
「雪国生まれは普通に積もって60cm。1mで大雪」(95cm、大阪府)、「両親の故郷が雪国なので、なんとなく20cm位だと大雪に感じないですね〜!!」(25cm、神奈川県)というように、現在住んでいる場所や生活への影響とは離れた“大雪”観を持ち続けている人も少なくないようです。

また、多くの人が「子供の頃に、家の近くにあった踏切の音がカッカッって響かないと、雪だと思って飛び起きて遊んだ」(30cm 、愛知県)、「成人式、振袖で遭難するかと思った」(15cm、埼玉県)などと、雪に関する思い出を教えてくれました。

「朝、目が覚めた時に、 やけに外が静かでカーテンを開けたら、辺り一面銀世界」(15cm、栃木県)というように、雪の日にはいつもと違った景色が広がります。せっかく四季のある日本に住んでいるのですから、この季節なら気象も楽しみたいものですね。
>>この先1週間で雪は降る?

参考資料など

気象庁「警報・注意報発表基準一覧表」
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