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週後半の雪予想
降雪あり・なしで見解分かれる

2018/01/30 10:42 ウェザーニュース

2月早々、再び日本の南岸を低気圧が通過する可能性が出てきています。1月22日のような大雪になるのか心配されますが、前回と今回では大きな違いがあります。
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機関によって予想にバラつき

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雪が予想されている2月1日時点の雪/雨雲の日米予想。
南岸低気圧に限らず、現在の気象予報はコンピューターシミュレーションの結果を基本に組み立てています。

28日の時点では日本(気象庁)の気象モデルは22日と似たような雪雲あるいは雨雲のコースを予測し、関東など太平洋側の大雪を示唆しています。

一方でアメリカ(海洋大気庁)の気象モデルは明瞭に低気圧が発生せず、太平洋側の降水はほとんどない予測です。

また、他の機関の気象モデルもバラつきが非常に大きく、予測の確実性が低い状況です。

前回の大雪(1月22日)は予想が合っていた

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大雪となった1月22日の雪/雨雲の日米予想。
先日、大雪となった22日のケースはどうだったでしょうか。

雪となった22日の4日前、18日21時を初期値とするシミュレーション結果を見ると、日本とアメリカはともに南岸低気圧を予測。

わずかな位置の差はあったものの、どちらも関東の大雪を示唆する傾向でした。

この2つの機関のモデルを始め、多くの機関が南岸低気圧の影響の大きさを予測していたため、今回よりも格段に確実性が高かったわけです。

バラつきの理由は
南岸低気圧特有の予想の難しさ

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関東で「雨か雪か」、雪の場合「どれくらい積もるのか」を左右するのは「気温」と「湿度」です。

6℃を切ると湿度との絡みで雪の可能性が出てきます。

そして、その気温を決めるのが、南岸低気圧の「コース」と「発達具合」。大雪の条件は「発達した低気圧が、関東に近づき過ぎない距離で通過する時」になります。

コースによって大きく変わる影響

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一番雪が降りやすいとされているのは、八丈島の少し北側を通過するコースです。(上図のB)
それより陸地に近づき過ぎると、低気圧が持つ暖かい空気が入り、雪ではなく雨になりやすくなります。(上図A)
反対に陸地から離れすぎると、低気圧の雪雲が陸地に届かなくなり、雨も雪も降りにくくなります。(上図C)
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シミュレーションの結果は、予測時間が近い所ではバラツキが小さく、先になるほどバラツキが大きくなります。したがって、対象日が近づくにつれて、日本の予測に近いモデルが増えるのか、アメリカの予測に近いモデルが増えるのかが大きなポイントです。ウェザーニュースでは、この変化をしっかりと追って、最新の予報に反映をしていきます。

今回のように予測のブレが大きい場合は、悪いシナリオを想定した計画が重要です。2月1日や2日は私立中学の入試が行われることもあり、しっかりとリスク管理をする必要があります。予測のブレ幅が大きな場合は特に最新の予報を常にチェックするように心がけましょう。
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