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網走で「流氷初日」発表 沖合に流氷を視認 気象台

2018/01/28 19:10 ウェザーニュース

北海道のオホーツク海沿岸で見られる冬の風物詩「流氷」。28日(日)、網走地方気象台は「流氷初日」を観測したと発表しました。平年より7日遅く、昨年より3日早い観測です。流氷初日とは、視界外の海域から漂流してきた流氷が、視界内の海面で初めて見られた日を言います。
〔リンク〕ウェザーニュース記事一覧
オホーツク海では昨日の北風で流氷が南下し、流氷の先端が網走市の沖合にまで達した模様です。この先1週間、流氷はオホーツク海を南下し、一部が知床半島付近に接岸する可能性があります。

流氷はどこからやってくる?

流氷のふるさとは、オホーツク海のシャンタル諸島のあたりといわれています。ここは、ロシアと中国の国境を流れるアムール川の河口付近です。

流氷とは、オホーツク海の海水が凍ったものです。本来、塩分濃度の高い海水が凍るためには、南極や北極のような寒さが必要です。また、海水は表層と深層を循環してかき混ぜられているため、海水が凍るとされている温度(約−1.8℃)にまで下がることはなかなかありません。
シャンタル諸島付近のオホーツク海では、アムール川から大量の淡水が流れ込むことによって、塩分濃度が薄い表層と、塩分が濃いままの深層に分かれます。表層の方が密度が小さく(軽い)、深層の方が密度が大きい(重い)ため、循環が起こりづらく、表層の塩分濃度の薄い部分は水に近い温度(0℃近く)でも凍るようになります。そして、シベリアからの季節風によって冷やされた表層の海水が凍り、流氷へと成長してゆくのです。

天気図で流氷の動きを予想

接近のポイントは「北風」
流氷が日本のオホーツク海沿岸に接近しやすくなるのは、北から風が吹くときになります。大まかな風の向きは、天気図の気圧配置から推測することができます。オホーツク海沿岸で北風が吹くのは、低気圧が北海道の南を通過して東の海上に去ったころが多くなります。一方、低気圧が千島列島北部で発達した時など、西寄りの風が吹くときには、沿岸からは遠ざかりやすくなります。
〔リンク〕週間天気図

流氷探しの参考にしてみてください。
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