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冬の“あったか生活”10のアイデア

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2018/01/13 08:25 ウェザーニュース

非常に強い寒気が日本列島を襲い、寒さに震える日々が続いています。
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寒さは、腸の活動など私たちの身体に大きな影響を与えるもの。草間かほるクリニック(東京都港区)院長の草間香先生に、暖かく過ごすための10のアイデアを教えていただきました!

寒さは腸にまで!

「寒さぐらい」と、我慢をしてしまってはいないでしょうか。しかし、冬の低い気温の影響は、体の深い位置にある腸にまで及ぶもの。便秘や下痢、お腹の張り、痛みなどを招くこともあり、あなどってはいけません。

「身体が冷えて血行が悪くなると、腸の働きも悪くなります。すると、『消化』『免疫・防御』『解毒』という、腸の3つの大切な働きを阻害してしまうのです」(草間先生)

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腸内には約500種類もの菌が生息している
この影響で、腸内フローラ(腸内細菌叢)のバランスが悪くなって消化・吸収力が低下したり、腸内の免疫細胞の働きが悪くなることで、風邪やアレルギー症状、がんのリスクなどが高くなります。さらに、腸の活動低下から便秘になると、老廃物の排泄が悪くなって再吸収され、ほかの内臓の機能も下がります。ひいては代謝が下がるなど、全身に影響が出るものなのです。

腸、そして全身の健康を守るため、暖かく過ごす工夫が大切です。それでは、腸にも優しい、あったか生活のアイデアをご紹介しましょう。

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1.湿度を保つ


乾燥した空気にプラスして暖房の影響もあり、冬は室内の温度が極端に低下します。加湿器を使用したり、部屋に洗濯物を干すなどの工夫を。

2.アルコール摂取に注意


飲んだ後は温まっても、アルコールの作用で脱水して血流が滞りがちに。アルコールは控えめを心がけ、飲んだら必ず水分補給をしてください。

3.1日1回湯船でリセット


1日に1度は、40℃前後のぬるめの湯船に10分程度浸かり、身体の芯から温まりましょう。特に、屋外での仕事や座り仕事、冷え症の人はお薦めです。

4.食事に1品は温かい料理を


食事で1 品は、スープや煮物など温かい料理を選びましょう。お腹の温度を保持することで、栄養の吸収や代謝もよくなります。

5.根菜類を食べる


冬は玉ねぎ、大根、ごぼう、人参など、土のなかで育つ野菜を選ぶとよいとされています。根菜類には冷え症に効果のあるビタミンCやEが多く、また食物繊維がたっぷり含まれるので腸の蠕動運動もよくなります。

6. たんぱく質を摂る


肉や魚、大豆類などから、良質なたんぱく質を摂りましょう。自律神経や体温調節の働きに役立ちます。特に羊の肉は脂肪酸の燃焼を高めるカルニチンを豊富に含みます。

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羊肉を使った「ジンギスカン」は冷え症改善に最適

7.水分補給は温かい飲み物で


「寒いから」と水分を控える人がいますが、乾燥しがちな冬に水分補給は欠かせません。水分補給といっても冷たい水ではなく、温かい飲み物をとってください。

8.はらまきを活用!


お腹が弱い人、下痢に悩まされている人には、特にお薦めです。近年は、薄地なのに機能性が高く、おしゃれなものもあるので、ぜひ使ってみてください。

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お腹を暖めることで胃腸の働きが改善される

9.外との温度差は小さく


室温と外気温の温度差が小さくなるようにしましょう。室内を暖かくしすぎていると、温度差から体調を崩すこともあります。

10.ホットカーペットの下に断熱マット


ほかに、カーテンを床につく長さにする、扇風機やサーキュレーターを使って温かい空気を床にも循環させる、など暖房効率を上げる工夫を。エコな暖房になり、部屋の乾燥を抑えることができます。

自分の“最適”を探りましょう!

実は、自分の不調やその原因に心当たりのない人も多いと言います。

「身体が改善してはじめて、それまでの辛さが“冷え”によるものだと自覚できる人もいるんです。小さなことからでも、改善できることはあります。ただし、何事もやり過ぎは厳禁。“健康のため”の大量の生姜湯やヨーグルトを摂り、体調を崩して来院する人もいるのです」(草間先生)

健康のために、自分に何がどれほど必要か、考えながら実践してみてはいかがでしょうか。

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