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気になる冬の「弱冷房車」「弱暖房車」事情

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2018/01/08 15:17 ウェザーニュース

暑い夏、冷房が苦手な人にとってありがたい存在が、電車の弱冷房車ですね。JR東日本はじめ、ほとんどの鉄道会社で1本の電車につき1〜2両の弱冷房車を組み込んでいます。一般の冷房車が25〜26℃で、弱冷房車は2℃前後高めの27〜28℃という設定にしている会社が多いようです。

では、この弱冷房車、冬季はどうなっているのでしょう? 首都圏の鉄道会社に聞いてみました。

冬季の弱冷房車はどうなっている?

東京メトロでは、「冬季でも地下区間は比較的暖かいので、車掌が適宜温度設定をしています。夏季以外でも冷房を入れることがありますが、その場合は、弱冷房車は弱冷房で運行します」(東京メトロ広報部)。

小田急電鉄でも、「状況により弱冷房車を使用する場合があります」(小田急電鉄広報部)。

相模鉄道では、「車内温度は夏季と同じ設定です。混雑時に温度が制御された時には、弱冷房車は自動的に弱冷房となります」(相模鉄道株式会社)。

各社とも、季節に関係なく、外気温や混雑の具合によっては冷房を使用することがあり、弱冷房車はそのまま弱冷房のようですが、西武鉄道の40000系電車では、「座席指定(S-TRAIN)使用の際には、弱冷房設定を解除しています」(西武鉄道広報部)。

なぜ弱暖房車はないの?

また、弱冷房車があるのに弱暖房車がないのはなぜなのでしょう? 鉄道会社の回答は、以下のようになっています。

「冷房と異なり、暖房は温度に対する個人の感じ方に大きな差はないと考えているためです」(東日本旅客鉄道広報部)

「弱暖房車設置に関するお客様からの要望が少ないことに加え、衣類などでの調整が比較的容易と考えているためです」(京王電鉄広報部)

「お客さまからのご要望がないことや、コートや上着を脱ぎ着することで、ある程度の温度調整が可能であるためと思われます」(東武鉄道広報部)

各社ともほぼ同様の回答で、暖房の感じ方は個人差が小さいと考えているようです。
暖房が暑すぎると感じたら、コートを脱ぐなどして、こまめに温度調整をするようにしましょう。混雑した車内ではそれも大変なので、なるべく空いている車両を選ぶ、毎日乗る電車で状況がわかっているなら、乗車する前にコートを脱ぐ、マフラーを外すなどの工夫も必要ですね。
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