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雪山に潜む危険「表層雪崩」と「全層雪崩」

2018/01/15 20:08 ウェザーニュース

雪山登山や雪山をスキーやスノーボードで滑る、バックカントリーによる遭難事故が近年多く発生しています。このような事故を防ぐためにも雪崩との危険性について理解しておく必要があります。

表層雪崩と全層雪崩の違い

表層雪崩(新雪雪崩)は古い積雪の上に新たに雪が降り積もった時に、この新雪部分が滑り落ちる現象。また、雪崩のほとんどが表層雪崩だと言われ、とくに真冬の大雪が降った時は警戒が必要です。
全層雪崩は積雪と地面との間に、ザラメ状のもろい雪の層が出来たり、雪解け水が流れることなどによって、雪の層全体が滑り落ちる現象。また、暖かくなった春先に起こりやすいのが特徴です。

雪崩のスピード

私たちが歩く速さは時速5km程度。
雪崩の速さは全層雪崩で時速40~80km、表層雪崩ではなんと時速100~200kmと言われており、この速さは新幹線並みとも言えます。

後ろからスピードの速い雪崩がやってきたら、逃げ切ることがとても不可能に思えますが、実は事前にしておきたい対策方法があります。

自分でできる3つの雪崩対策

雪崩にも前兆があり、事前に対策をすることが可能です。

1.雪崩の前兆を知り、雪崩を回避
雪崩の前兆現象として、以下の2つの前兆現象があります。

◆雪面に亀裂がある
◆雪面にシワがある
◆斜面を雪玉がころころ落ちてくる

こんな積雪面を見つけたら注意が必要です。雪に衝撃を加えるなんてもってのほか。すぐにその場から離れるようにしてください。

2.雪崩発生時は横に逃げる
雪はまっすぐ下に流れる性質があります。横に逃げる、という知識を覚えておいてください。

3.高雪に埋もれたら大声で助けを呼ぶ
大声を出し、助けを待ちましょう。その際、口の雪は吐き出して気道を確保することも大切です。
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