facebook line twitter mail

【年平均気温ランキング】歴代1位は2016年! 今年はどうなる?

2018/01/09 09:45 ウェザーニュース

気象庁は毎年、世界と日本の年平均気温を発表しています。地球温暖化が言われていますが、一番暑かった年はいつでしょうか。
>>その他の気象ニュース一覧

異常高温と大規模災害の2016年

世界の年平均気温をみると、一番暑かったのは2016年です。2位が2015年、3位が2017年で、最近の3年間がトップ3を占めています。世界的に地球温暖化が進行していることがうかがえます。
(※下の世界の年平均気温のまとめは、気象庁に入電した世界各地の「月気候気象通報」(月により異なるが約1000〜1300地点)のデータを元に算出した結果です。)

box1
2016年は、東南アジアで干ばつ(1〜5月)、インドで熱波(3〜5月)。中国南東部・南部で大雨や洪水(4〜7月)、ハイチでハリケーン(10月)など、異常高温と気象災害に見舞われた年でした。

ところで、年平均気温がなぜ基準値との差(偏差)で示され、実際の気温ではないのでしょうか。気象庁はその理由として、(1)正確な見積もりが困難であること、(2)正確な値が決まったとしても、地球温暖化や気候変動を監視する上ではその数値そのものにあまり意味がないことをあげています。

つまり、観測地点が限られているため正確に年平均気温を出すことは難しく、気候変動を監視することが目的なので基準値との差がポイントとなり、気温の数値そのものはさほど意味がないというわけです。

日本の2017年は歴代10位

日本で年平均気温が一番高かったのは2016年で世界と同じですが、2017年は歴代10位ですから、年間を通してあまり暑い年ではなかったようです。しかし、10位までを見ると、基準値(1981〜2010年の30年の平均値)をかなり上回り、世界の年平均気温の上昇より大きくなっています。日本は地球温暖化の影響を強く受けているといえます。

box3
ちなみに、夏は暑くても、冬が寒ければ年平均気温はさほど高くならず、逆に夏はそれほど暑くなくても、冬が暖かければ年平均気温は意外と高くなることがあります。

日本の年平均気温を求める際に用いられる地点は、網走、根室、寿都(以上は北海道)、山形(山形県)、石巻(宮城県)、伏木(富山県)、飯田(長野県)、銚子(千葉県)、境(鳥取県)、浜田(島根県)、彦根(滋賀県)、宮崎(宮崎県)、多度津(香川県)、名瀬(鹿児島県)、石垣島(沖縄県)の15地点です。

これらの地点は、長期間にわたって観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が比較的少なく、また特定の地域に偏らないように選定されたと気象庁は説明しています。

横浜の年平均気温は16℃前後

box4
基準値との差だけでは実感がわかないので、横浜(神奈川県)の年平均気温のランキングを作成してみました。東京にしなかったのは、2014年12月に気象観測地点を千代田区大手町から北の丸公園に移転したため、連続性に疑問があるからです。

1950年頃まで横浜の年平均気温は13〜14℃台でしたが、1987年以降は15〜16℃台に上昇しています。横浜は大都市なので、地球温暖化に加えてヒートアイランド現象の影響もあるでしょう。

世界と日本の2018年の年平均気温はどうなるでしょうか。最近の傾向を見ると、ランキングの10位以内に入るのは間違いなさそうです。
>>長期見解(このあと3か月の傾向は?)

※いずれの表も2017年は速報値のため1〜11月の平均気温です。
  • お天気トピックス
    もっと見る

  • 公式SNSアカウント